夜の7時頃に。デザートを持ってきてもらえると嬉しいな。
もう二十年以上になる付き合いの友人家族からの夕食の招待。必然的な偶然によって近所に住むことになり、子供達も同じような年齢であることからも、何かがあると会い、何かがなくても会っている。初夏の様な陽気が続いているが、きっと庭でバーベキューに違いない。息子バッタがクラスの夕食会とやらで夜はいない。本人はスーパーでピザを買って持っていくとしていたが、ケークサレを作って持たせようと思っていた。
グリュイエールを粗く切り、パルメザンを削り、インゲンを薄切りに。アーモンドを刻んでおく。チョリソにしようかベーコンにしようか迷うも、辛いし、ニンニクの匂いが苦手な子もいるかもしれない、とベーコンに。卵、牛乳、小麦粉、を混ぜて生地を作り、予め切り刻んていた食材を入れ、そこにオリーブオイルを。とっぷりとした生地をオーブンで香り良く、こんがりと焼き上げる。
ケークサレは、こうして午前中に準備万端となったが、デザートはどうしようか。
考える暇もなく、ヴァイオリンを持ってモールの森に。夕方、帰ってきてから、マジパンを入れた、しっとり大人の生姜入りチョコレートケーキにしようと思い立つ。生姜のコンフィは上手いこと冷蔵庫に保管されている。
前回はアーモンドプードルからマジパンを作り始めるが、手元にあったカラフルなマジパンを使ってしまうことにする。アーモンド含有率40%以上とあるから、そう悪くもあるまい。砂糖と一緒に撹拌。そこに卵を一つ一つ時間を掛けて混ぜていく。とろりとしたら、牛乳で伸ばし、小麦粉をココアと一緒に、だまができないように入れ混ぜる。生姜のコンフィは適当な大きさに刻み、小麦粉にさらりと絡める。ちょっと量が足りないかな、と思うが、まあ、ままよ。板チョコを半分、粗く刻む。生地に混ぜ、溶かしバターを回し入れる。おっと、バターが足りない。基本的にバターを常備しておく習慣がなく、しまったと思うが、サラダ油で補充。あとは180度に熱したオーブンで焼くだけ。
玄関で息子バッタが会場に送って行って欲しくて、お願いコールをしている。オーブンに入れてから10分後に、ナイフですっと切れ込みを入れる必要があるのだが、そこは長女バッタにお願いし、車のキーを手にする。
オーブンから幸せな香りと一緒にケーキを引き出し、慌てて友人宅に向かう。相変わらず綺麗に庭が整っており、大きな明るい笑顔で皆が迎えてくれる。トレーナーやコートを羽織りながらも、庭で美味しいお肉をたっぷりといただいた後、皆でチーズは遠慮して、デザートにしよう、となる。先日の地方選に投票したと言って私を驚かせた友人夫婦の娘さんがキッチンに立つ。バッタ達もお皿のお手伝い。そうして、皆で現れた時には、先程のチョコレートケーキにロウソクが立っており、火が点っている。
「まあっ!」
友人が隣で声を上げ、顔を押さえている。
こちらも、びっくり。
どうやら、誕生日は翌日らしいが、娘さんが機転を利かせ、一日早く私たちと一緒にバースデーケーキを楽しもうと演出してくれた模様。大声で、中国語、フランス語、英語が混じりながらのハッピバースデーの歌を皆で合唱。
ハッピバースデー。
家族に囲まれて幸せそうな友人。その場に居合わせ、一緒にお祝いできて最高の気分。
ご招待ありがとう。この一年、幸せで一杯の年となりますように!
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