2021年7月23日金曜日

Yuvuzela亭、ノルマンディーで臨時オープン

 





魚市場。

バッタ達はそれぞれに忙しく、一人で近くの港町まで車を出す。

前日に岬から俯瞰した海岸線をなぞって車を走らせるのも楽しかった。魚市場はヨットハーバーの脇に位置していて、「市場(マルシェ)」というものの、それはあまりにこじんまりとしていたが、そこに並べられている魚たちはきらきらと新鮮で、蜘蛛の異名を持つ蟹はお得意の長い腕を伸ばしていたし、眠り蟹の異名を持つ蟹は、その名の通り硬い甲羅で身を包み微塵も動かなかった。


息子バッタが舌平目のムニエルが好きなことは知っていた。ノルマンディーの海で捕れた舌平目を料理しようか。


舌平目は高級魚。滅多に買うことはないが、レストランのメニューには必ずと言って良い程載っている。


と、目の綺麗な鯖と出会ってしまった。ちょっと大きめ。しかも値段的には舌平目の3分の1。お刺身にするには丁度良い大きさか。お刺身なら鱸だろうか。しかし、舌平目と鱸のどちらかにしないとお財布が悲鳴を上げてしまう。奥にひそむモンゴウイカにも目が行く。蟹の隣ですまして鎮座していたレイザーフィッシュことマテガイも目の端に収めていた。


ランチは舌平目のムニエル。夕方時間をかけてお刺身を作ろう。ネタは鯖とイカ。そしてアントレにはレイザーフィッシュ。


舌平目は鱗を取ってもらおうと思っていたが、何せ名前だけは魚市場。そんなサービスはしていない。時間ならたっぷりある。好きに調理しよう。実は、舌平目の鱗は見た目以上に硬く、新鮮なだけに粘りもしっかりとあり、大いに手こずることになるとは、その時は思ってもいなかった。


もちろん、バッタ達は大喜び。しっかりと鱗を取ったので、皮を敢えて取らないでおいたが、それがなんとも香ばしく、大成功。


一方、今回の鯖は大きめだったこともあり、自画自賛したくなる程上手に三枚おろしに成功。たっぷりと塩をして1時間。お酢に漬けて15分。綺麗なしっかりとした身に惚れ惚れしてしまう。


モンゴウイカは、以前母が作っていた様子を思い出し、てきぱきと処理。皮を引ん剝くと、真っ白でしっかりとした身が嬉しい。冷蔵庫に保存。


レイザーフィッシュは塩水に漬けて砂抜きをし、鍋にちょっとのお湯で加熱。殻が広がったところで一枚だけ殻を剥がし、残った一枚にふっくらとした身を載せせたままにする。そこにハーブバターを置き、小さくちぎったバゲットを散りばめる。熱くしたオーブンで2分。こんがりとしたバターの香りがキッチンを満たし、バッタ達の歓声が庭に響き渡る。


イカと鯖のお刺身が続く。


Yuvuzela亭、ノルマンディーにて臨時オープン。なんとも豊かな時間が流れていく。







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