2021年7月2日金曜日

最高の賛辞

 




髪を切ろう。

突然、そう思い立った。


昨年はずっと髪を後ろでまとめ、襟足を見せるスタイルだった。着物姿には非常に良く似合うと、自分でも結構気に入っていた。しかし、一度、ヘアスタイルの大御所と言われる方に、10歳は老けて見えるよ、と言われ、がっくりきたこととがある。逆に大御所は50代かと思われる溌溂とした方だったが、実は70代後半と聞いて、本当に驚いてしまった。


ヘアスタイル一つで、10歳も20歳も若くなったり、老けたりと印象が大きく違ってしまうのか。


前髪を作って、ふわりとボリュームをもたらせるだけで違う、と言われたが、いつかやろうと思いながら、そのままで、恐らく生涯で一番長く伸ばしてしまっていた。


それなのに、突然にして髪を切ろうと思い立った。


2年ぶりになるだろうか。


思い立ったら、すぐに実行しないと気が済まないが、前と同じ髪型にするのも、どうも乗り気になれない。これまでに出会った美容師さんで、どうしても彼でなくては、と思う人物は一人だけだった。そして、その美容師さんは、今どこで活躍しているのか、全く知る由もない。


何故そのヘアサロンに目が行ったのか、今では覚えていない。パリのパンテオンの近くのサロン。すぐにアポイントが取れた。


最初は肩のちょっと上ぐらいで切り揃えてみようとなったが、話しているうちに同年代風の美容師さんと意気投合。この際、すっきりとし、イメージチェンジを図ろうとなり、嬉しそうに前髪を作りましょうねと、ばっさりと短く切ってしまう。


話を聞いてみると、彼女は3人の子持ちだが、旦那は仕事をしないぐーたらで、漸く離婚にこぎついたものの、下手をすると相手に慰謝料を払わされそうになり、その時は本当に弱ったと言うので、びっくりしてしまった。


旦那は実家が裕福で、老いた両親から小遣いをもらって今まで生きてきたという。


そんな話をしながら、通りを歩く人々に明るく挨拶をし、時に、鋏の手を止めて、近所の人々と話し込んでしまう。なんて社交的なんだろう。こちらまで楽しくなってしまう。


やっぱり、もう少し前髪を作ろうと、改めてスタイルを直したり、色々な工夫をしてくれるので、思った以上に長居をしてしまったが、仕上がりを鏡で確かめて、思わずにんまり。悪くない。


通りに出ると、行き交う人々がこちらを見ているようで、こそばゆい。


家でも、長女バッタや息子バッタからの受けも悪くない。末娘バッタときたら、超カッコいいと褒めちぎってくれる。そして、キッチンで料理をしている私のところにやってきて、「ママと同じヘアサロンでこの次は髪を切りたい」、と言うではないか!


これ程の賛辞が他にあるだろうか!


美容師さんに感謝。この次も是非お願いしよう。もちろん、末娘バッタも連れて。


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