時の流れの早さを狂おしく思う時がある。
あれだけ愛おしく咲き誇っていたリラの花房も、茶色く変色し始めている。
朝夕、寒いと言っても、日が長くなってきており、明るい日差しが一日中降り注いでいる。
このまま時を止めることはできないし、伸びすぎた髪もそろそろなんとかしなくてはならなくなってきた。
どんな身の振り方をすべきなのか。
分かっているようで分かっていない。時計の振り子のように、あっち、こっちに揺れ動く。
時が来れば、収まるところにストンとはまるのだろうが、今はもう少し、この時の流れに主体性なく、ぼんやりと流されていたい。
周りばかりが順調に進んでいき、一人取り残されてしまった、そんな焦りにも似た思いに苛まれるのは、もう少し後のことだろうか。
と、庭の奥で赤いトサカに似た頭をぴょんぴょんと上下にしながら、キツツキが遊びに来ている。それをクエッチの木の上で枝をゆさゆさとしながら鳩たちが眺めている。なんとまあ、穏やかな春の終わり、そして夏の始まりなんだろう。
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