どの時空間を彷徨っているのか
自分でも分からなくなっている最中、
久々にアクセスしたメールボックスに彼から二通のメッセージ。
私からの返事がないことを気にして、
改めて二度、送ったのだろうか。
身体の奥底に痛みが走る。
朦朧とした頭で斜め読み。
今回の出張は相手国からの正式なオファーが来ておらず、
今の外交関係の複雑な問題を思えば、余り不思議なことでもなく、
恐らくは流れるであろうこと。
二度も期待を裏切ってしまって申し訳ないと思っていること。
そんな内容が書かれている。
やっぱりお流れになってしまったのか。
残念さよりも、その事実をほっとして受け止めている自分に戸惑う。
二通目のメールも同じような内容。
彼の真摯さに却って申し訳なさを感じる。
こればかりは国が決めることで、
どうしようもないんだ。本当にごめん。今回、会えなくて、とても残念だよ、
と結んである。
慌てて返事を書く。
どうか気にしないで。
多分、そう、多分、
もしも決行されていたのなら、やはり行かずにはいられなかったであろう自分を思い、
そんな愚行をせずにすんだことに、やはり安堵せずにはいられない自分に呆れる。
そんな無理をした後の二人の関係の行く末は、小説を読まずとも分かりやすいばかりではないか。
今回は、むしろ有難い結果となったといえようか。
むろん、そんなこと彼には言えまい。
いつか、そう、いつか、
機が熟し、余裕を持って会えるときが出てくる、そう願わずにはいられない。
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