太陽の恵みによって、我が家の庭は今年も薔薇が咲き誇っている。友人宅に呼ばれると、庭に出てブーケを作り、それを持って行く贅沢さ。濃厚な緑の葉の月桂樹は純白の薔薇に映える。可憐なピンクの薔薇も愛らしい。
先週の土曜も、近所の友人に呼ばれて、薔薇のブーケを作って持って行った。どうやらその時に薔薇の棘が刺さったらしい。ボールペンを持つと右手の人差し指が痛くて、きちんと握れないことに気が付いた。良く見ると確かに小さな細い茶色い筋が見える。取ろうとしたが何せ右手の指に刺さった棘。左手で取るしかない。上手くいかないので、これぐらい小さい棘なら、放って置いても大丈夫だろうとそのままにしていた。
ところが、金曜の夜になっても一向に状況は変わらない。相変わらずボールペンを持つと痛くてきちんと握れない。最近はキーボードを叩くことが多く、滅多にペンは握らないが、さすがに何とかしないと、と思い始める。
いつもなら、末娘バッタにお願いするところだが、彼女は日本。息子バッタを頼るしかあるまい。嫌だよ、と断られるかと思ったが、意外にあっさりと見てくれて拍子抜けする。短く切って何の役にも立たない爪をどうにか使って抜こうとしてくれる。しかし、日が経っているからか、棘は一向に出てこない。爪切りや刺抜きを使うが、ちっとも効果なし。そこで、針を使って皮をむく作戦とする。消毒をしないと、とオキシドールで針を消毒。一体効果の程は分からないが、ここは任せるしかない。
数分間奮闘の結果、漸く茶色い細い筋が外に出てくる。そこを刺抜きで引き抜く。全部抜けたのか、残っているのか分かりにくいが、指を合わせても、もう前の様な痛さはなくなっていた。
あんな小さくて細い筋のような棘でも、しつこく痛みをもたらすとは驚きである。しかも、数日たっても、棘がそこに残っている限りにおいて、痛みはいつまでもついてくる。
息子バッタに棘を抜いてもらいながら、彼もこの夏が終われば、この家を出て行くのだなとの思いが過り、何かと感慨深い一時となる。
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