友人からメールが届く。
「滞在もこの先まだまだ続きそうだし、やっぱり好きにならなきゃダメね」
そうか。彼女は未だ魅入っていないのか。
旦那の仕事関係で家族そろっての移住。そして、旦那は一人アフリカの地に単身赴任。彼女は一人、異国の地で子供達と生活をしているのだから、大変なこともあろう。奮闘の毎日に違いない。
そうか。彼女は未だ知らないのか。
夜のパリにそびえたつ、べっこう飴のようなエッフェル塔。パリにいるなら、どこからも見えるし、どこにいても確かめたくなるし、いつだって我々を見つめてくれている存在。
夜中のパリのドライブ。時に真っ白なショートケーキのように思える凱旋門の堂々とした威厳ある建物。アンヴァリッドの煌めき。サクレクールの白亜の貴さ。
夕方パリの街を当てもなく歩きまわり、アパートの窓から別世界を垣間見る楽しさ。ふと立ち寄ったカフェの香り。
そして、何よりも、空港に降り立つ時、オレンジ色の輝きが出迎えてくれていることに心震え、優しい気持ちでいっぱいになる瞬間。
そうか。彼女は未だ気づいていないのか。
枯れ葉の落ちる姿を魅入る余裕がない日々なのだろう。
こんなに魅力で満ち溢れているのに。
こんなにも愛で満ち溢れているのに。
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