「今日はいつ迎えに行けばいいかな。16時?16時半?」
息子バッタの血液検査に付き合っていると携帯にメッセージが届く。父親から。先週末がパリだったから、今週末はこちらだと思っていたのに、と驚く。先月出張で、バッタ達がパパと過ごす週末が少なかったからだろうか。それならそうと、早目に相談してもらわないと、と溜息がでる。土曜の夕方には近所のチョコレート屋さんでコンサート。その後はバイオリンの先生宅でバーベキューの予定。夜は日が暮れてから、隣村で提灯行列をしてキャンプファイヤーを囲んで花火を見ることになっていた。
今週末はこちらにいるものと思っていたけど。
そう送ると、すぐに返事がくる。
「えっ?だって、この週末は父の日じゃないか。」
そう言われてしまうと返事ができない。息子バッタに伝えると、あまり反応がない。家に帰って末娘バッタに伝えると、「何それ?母の日にあたし達にパリに行かせたのは、誰よ?あたし、パパに電話する。」と剣幕。そう言えば、母の日の日曜、あちらの息子の洗礼式とかで、パリにバッタ達を送迎したんだっけ。しかも、試験日直前の長女バッタの為に、二時間も車で待たされ、彼女だけ先に帰れるようにしたんだっけ。
すぐに末娘バッタの足音が聞こえる。どうだったのか聞いてみると、父親はあっさりと、それならいいと言ったらしい。
急に彼の立場に身を置いてしまう。父の日を楽しみにしていたのに、子供からは別の行事が既に入っているからと言われてしまう。
ねえ、日曜のランチにパリに行ったらどうかしら。そう、パパに言ってみてよ。ママが車で送ってあげるから。
かくして、庭の香りを集めたブーケを手渡し、日曜の朝にバッタ達を送り届ける。
にほんブログ村
↑ クリックして応援していただけると嬉しいです
皆さんからのコメント楽しみにしています
0 件のコメント:
コメントを投稿