2014年6月15日日曜日

末娘バッタからのお願い







ママ、明日の夜、ケーキを焼いて欲しいの。

末娘バッタがしおらしく言ってくる。学年末のお楽しみ会の担当はドリンクだった筈。友達同士で役割を交換したのだろうか。

話を聞いてみると、どうやら、近所の仲良しのお友達のお誕生日に、サプライズで友達数名とケーキやお菓子を持ち寄って押し掛けて行くらしい。ちゃんと友人のご両親には電話で了解をとったとか。手回しも良い。いつも張り切ってケーキを焼くのに、今回はママに頼むとはどうしたのだろう。それでも、卵、生クリーム、飾りの苺やフランボワーズは自分で買って揃えておくと言う。

それなら、とシフォンケーキを焼くことにする。バナナのしっとりとした味わいなのに、ふわりと軽いシフォンケーキ。そこに真っ白に固く泡立てた生クリームを塗って苺やフランボワーズを飾ろう。ポイントに、庭のミントの葉を散らそうか。

そうか。
先日、末娘バッタが遊びに来た友達とシフォンケーキを焼いたのはいいが、型をひっくり返して冷やさずに、そのままの格好で冷やしたので、せっかくのふんわりがすっかりぺしゃんこになってしまっていた。ひょっとしたら、卵黄の撹拌も、とろりと白くなって、字が書ける程まで十分にしなかったのではないかと思われた。焼き加減も、もう少し時間が長くても良かったのではないか。そう思いつつも、せっかく意気揚々と焼き、得意顔の女の子たちには直接伝えはしなかった。それでも、末娘バッタは自分たちが作ったケーキとママがいつも作るケーキの違いを感じたのかもしれない。同じレシピなのに、何かが違う、と。

ふふん。
可愛い子達。そうよ、まだまだ、経験を積まないと、ね。

実に、一緒にケーキを作った友達が、そのサプライズパーティーの相手。それなら余計、とっておきの美味しいバースデーケーキにしないと。

バナナを潰す役割を買って出た末娘バッタ。未だブツブツが残っているところで、作業を終えている。ここが勝負なのよ。味の違いが出るのよ、とばかりに、丁寧にとろりとなるまで潰させる。卵黄も、もったりと白くなるまで撹拌させていると、前回もちゃんとそこまで撹拌させたと言ってくる。それは偉いよ、と褒めながら、卵の黄身なのに、卵白のようにふんわりするって卵の力は凄いよね、と言えば、卵黄なのかと驚いている。彼女、卵白を泡立てた結果と思ったらしい。メレンゲとは違うもったり感と淡いクリーム色。そして今度はメレンゲをしっかりと固く、それでもふんわり感を維持させつつ泡立てる。ここまで出来れば、もう八割は成功したようなもの。

ケーキ作りって簡単なようで、実は細かいところでの詰めが、経験があるのとないのとでの差になって出てくるのよね、と改めて思う。

バッタ達もしっかり一緒に見ているようで、実際に自分だけで作るとなると勝手が違うのだろう。

まだまだママの出番があることに、ちょっと嬉しくなりながら、翌朝早く生クリームで飾り付け。飾り付けぐらい、末娘バッタが担当しないかと思うも、こちらもママ任せ。でも、このサプライズパーティーを友達と企画し、ちゃんと先方のご両親にも電話を入れて了解を取るなんてアレンジをしているのだから、ママの出番がなくなる日も近いか。。。

ハッピーバースデー。




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2 件のコメント:

  1. わ~綺麗なシフォンケーキになりましたね! とても素敵なデコレーション。 いつか真似をさせてくださいね。
    親は頼ってくれると嬉しいものです。 

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  2. Chiblitsさん!今日は。

    Chiblitsさんにお褒め戴くなんて感激です。ありがとうございます。
    仰る通り。頼られると嬉しいものですよね。私なんて、おだてられると木にも登っちゃう性格なので、特にその傾向ありです。
    でも、ちゃんと子供たちは自立して、いつかは親を超え、羽ばたいていくのですよね。その日が近づいていること、最近頓に感じます。
    チビちゃんとご主人との日々、いつも楽しむ読ませていただいております。お元気に回復されていて良かったです。暑くなってきておりますよね。どうぞご自愛ください。

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