「鰈の麒麟蒸し」
「カレイ」は読めたが、次の文字「麒麟」で思わず詰まってしまう。
これってキリンと読めるのでは?でも、そうなると、キリン蒸しって???蕪蒸しぐらいしか知らなかったので、無学を恥じつつも、色々と想像してみる。
勝手に師匠と思い、敬愛してやまないFleur de selさんの ブログの記事を目にしてのこと。
美味しそうな写真を見つつ、細長く、まだら模様のキリンと余り共通項が見当たらず、どうも何か違う気がする。そもそも何故サバンナ地方の動物が魚料理の調理法に出てくるのか。それよりも動物を出してくるところが、料理のセンスとしてちょっと品がないのでは?
そう思っているうちに、ああ、中華料理じゃないか、と思い当たる。
ならば架空の霊獣、キリンビールのトレードマークの麒麟に違いない。
こうなると、ぐっと気品ある高貴な料理に思えてしまうから現金なもの。
では一体、何をもって麒麟蒸しなのか。
ここは調べるしかない。
どうやら、鮮魚の重ね飾り蒸しのことを指すらしい。
麒麟様には鱗があるらしく、この鱗に見立てて、魚の切り身、椎茸、アスパラガス、ハムを順番に並べて蒸し、熱々のとろみがついた餡をかけ、葱で飾る。
なんとも豪華でお祝いの席にぴったりの一品。
じっくりと作り方を何度も読み耽ってしまう。こちらまで美味しさが感じられるいつもながらの書きっぷりに、うっとり。
いつ挑戦しようか。
先ずは鰈との出会いを求めてマルシェに繰り出さねば。
思わず笑みがこぼれる。
春はすぐそこ。
にほんブログ村
↑ クリックして応援していただけると嬉しいです
皆さんからのコメント楽しみにしています
ビールで蒸すのかと思った(笑)
返信削除かろうじて読めそうだけど書けない麒麟が中華 風 を醸し出しているのかな…というのは浅はかでなんて本格的!
いただいてみたいなぁ。
マルシェという響きがどんな魚でもピチピチに思えちゃう。マニラ市場はドブ臭い危険地帯だからねぇ…。
麒麟ビール蒸しね、これはいい!久々に大笑いをしてしまったわ。
返信削除でも、不思議だよね。あの頃、日本に関する同じ質問に対して、私たち二人は同時に、両極端な回答をしていたことを覚えている?大和撫子で、男尊女卑の文化根強い日本社会の代表としてのMuffinちゃん。片や、ホントの田舎出身が故に、モダンなニッポンに憧れ、経済大国ニッポンの代表として背伸びしていた私。当時、アジアの星になるのね、とMuffinちゃんがいみじくも言ってくれた言葉通り、素直に大学でもアジア地域の研究を専攻したけれど、今や、パリ在住。そして都会的な大和撫子のMuffinちゃんはバンコクやマニラでのアジアどっぷり生活。大企業の海外拠点代表のマダムとしてのすっごい肩書はあるものの、カメラと手帳一つで一人で現地をぶらぶら取材して回る根っからのジャーナリスト。すごいなぁ。私たち、どこで、どう入れ替わってしまったのか。どこかで交差する時があったのかしら。
今度一緒にマルシェ行こうね。楽しみにしている。
昔も今も自分が憧れる虚像と身の丈のあまりの小ささのギャップにもがいて、いまだ思春期であるのは変わりないよ(笑)
返信削除世間知らずでとんちんかんな方向に突っ走っていても勢いだけはあった頃は、自分でも何かできるかもなんて夢をみていられたね。
今はね…うーん…小さなできる範囲の中でできることを逃したくないと生き急いでるのかな(笑)
ギラギラな欲を失くしても代わりに穏やかな時間を手に入れるのは歳をとるご褒美なのか、枯れていくのか(笑)
いつか福島の港町で魚を眺めながら、ビールで蒸そうか、刺身にしようかなんて話して、温泉に入りたいねぇ。
遅くなってごめんなさい。このところ義妹が引っ越し準備をしていて何もお料理を作っていないようなので頻繁にお食事に来てもらっています。そうすると長い会話になってしまい午後はあっという間に過ぎてしまいます。
返信削除ご紹介くださり有難うございました。私は此処では日本人とのつながりがなく最近日本の言葉に詰まってしまうことがあり本当につたない文章で失礼しています。そしてどこまで書いてよいのかわからないこともありますし。昔読み切るために仮病を使って学校を休んだこともずいぶんあったのに先ごろでは本とはご無沙汰です。フランスのお料理の本位でしょうか。苦笑
今後とも仲良くお願いいたします。
Muffinちゃん。
返信削除「穏やかな時間を手に入れ」たのね。ご褒美であり、かつ、枯れつつあるのかも、ね。
私は未だ「穏やかな時間」を手に入れたとはいえないけれど、確実に枯れつつあるのかも。って、好きな本を読み始めて朝を迎えてしまったら、その日一日が使い物にならなかったり、ちょっと腕をあげようとしたら、激痛が走ったり、、、。昔と違う。
いいね、いいね。天空に星がきらめく中、温泉に入って、のんびりと色んな話をしたいよね。
Fleur de selさん!
返信削除大御所にコメントをいただき、感激です。
ご家族揃ってのお食事。どんなに楽しいことでしょう。ご主人にとっても最高のひと時だろうと思います。大勢がにぎやかに揃って食事することって、貴重な時間ですよね。お料理する方も作り甲斐がありますよね。準備や後片付けなど大変かもしれませんが。
私はフランスに来て随分料理をするようになったのですが、友人を招待しての食事の席でフランス語での会話について行けず、辛くて、キッチンに籠って料理をして皆を驚かせることに逃げてしまったことが最初のきっかけです。ですから、いつの間にか本格的で時間がかかる内容のものになってしまっていました。懐かしいと思えるほど昔のことになりました。
こちらこそ、これからも色んなお料理、お話、楽しみにしています!宜しくお願いします。