ニュース解説をヘッドホンで聞きながらバスに揺られていた時に、非可聴という耳慣れない言葉が飛び出してきて、はっとした。解説者は丁寧に「ひかちょう」とは、聴くこと可能に非ず、と漢字で表記すると教えてくれたので、成程と納得することができたが、それ以上に話自体が非常に興味深かった。
レコードとCDで聴く音楽の違いで、レコードの場合は防音対策をしているスタジオでの録音でも、虫の音も入ってしまえば、レコードに針を置く時の音も聞こえてしまう、と。一方、CDの場合はノイズ処理が可能で、非可聴音域は全て切り捨ててしまうので、演奏のみの音を取り出して聴くことができるようになっている、と。
一見、CDの方が優れているように思われる。ところが、実のところ、そうとも言い切れないらしい。これは感覚の問題で非常に主観的なことなので、なんとも言えないが、ニュース解説者はクラシック音楽に造詣深く、スピーカーにも一家言あり、自宅にオーディオルームを持っている程のこだわりを持っている人物である。その解説者が、久しぶりにレコードで音楽を聴いたところ、同じ演奏でもCDの時とは違う感動を覚えた、とのことだった。耳で聴こえていない音域も全て聴くレコードの方が、身体全体で音楽を楽しむことができた、と言う事だろうか。
すごい話ではないか。
確か、実家には今では使われていない居間でレコードプレイヤーが鎮座している筈。母が処理してしまう前に、今度実家に帰った際に聴いてみよう。グレングールドのバッハの演奏がある筈。楽しみが増えた。
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