朝起きると一人だった。
部屋の暖房を切ってしまっていたので、部屋の空気は秋をまとっている。
温度を低く調整しても、いつも高く調整しなおすバッタ達がいないので、家全体が秋に包まれている。
昨夜は久しぶりの同窓会。勉強会の講師は、大層な肩書を持ち、彼の人生を物語っているかのように、背広の襟に赤い線一筋を入れていたが、期せずして非常に気さくなお人柄で、参加者一同、前のめりになって聴講。
その後のビストロでは、やはり背広の襟に赤い線一筋を入れている、某財団の長の前の席になる。既に金融界で名を馳せ、その後財団の代表となり、恐らく既に十年以上は経つのではないだろうか。何故か人生の話となり、家族のためが第一の人生なら、自分のための第二の人生があり、そして、他人のための第三の人生がある、と。「あなたのための人生を生きてみてください。」
部屋の鎧戸を開けてみれば、街全体が霧の中。
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