夜中に出発するバスで学校の仲間と一週間スキーに行く息子バッタ。
二週間のバカンスの間、学校の寮が閉まるので、その前に荷物を取りにきて欲しいと言われ、金曜の夜の高速を走る。
「ママさぁ。甘過ぎ!普通、しないよ、そんなこと。」
助手席で末娘バッタが溜息をつく。
そう言う彼女も、忘れ物をしたことで、会社から戻った足で荷物を持って彼女を迎えに行ったので、かなりの遠回りをしていた。そもそも、私が甘い母親なのだろうか。いつでも出動可能な状況ではないワーキングマザーであり、できる時には200%してあげたい。
二週間のバカンスのうち、一週間は遊び、一週間は勉強に集中することになっている。一週間分の本と教材、そして、たっぷりの洗濯物とで重くなったスーツケースと幾つかの袋を預かった。
じゃあ、ボンヌヴァカンス!
そう言って両頬にビズをする。
と、一瞬、首に顔を埋める息子バッタ。
ルームメートの友人も一緒だったので、あれっと思う。
疲れているのだろうか。声を掛ける前に、さっと離れ、小走りに友人と学校に戻るやいなや、
「ママ、荷物を取りに来てくれて、ありがとう!」
大きな声で手を振る姿。
家に帰り、今度は末娘バッタが翌日からのスキーの準備。息子バッタの学校に車で乗り入れるには、通門証が必要であり、以前父親がメールで送って来たように覚えていたが、メールボックスを探してみるも見つからない。学校のホームページにアクセスをし、個人のスペースを見てみると、丁度、本日付の連絡が入っている。良く見ると成績表。
ダウンロードし、じっくりと解読。初めて目にするプレパの成績表に、うなってしまう。
数学:筆記、口頭試問。物理・化学:筆記、口頭試問。IT。フランス語:筆記、口頭試問。外国語:筆記、口頭試問。産業科学:筆記。
これまでの全ての試験結果、科目毎の平均点および順位、クラスの最低点、最高点、メジアン、教師からのコメント。そして係数を加味した本人の総合平均点および順位。最後に絶対評価と思われる、AからFまでの各科目の評価と総合評価、および学校長からのコメント。
数学と外国語がA、産業科学がA+。他はA-。総合でA。
しかし、点数の評価は厳しい。恐らくは、クラスのほぼ全員が少なくともA-なのだろうと思われた。
係数が低いとはいえ、フランス語の点数を見て息を飲む。そうか。。。
係数が一番高い数学といえば、筆記はなかなかの成績だが、口頭試問が厳しい評価。いや、それでも、最初の点数に比べれば少しずつだが伸びているのか。
クラスメー全員がA、「highest honors」、優、の評価の中で、それでも成績順位がつけられる世界。49人の仲間がいれば、1番から49番まで存在する。
プレパ時代が自分の人生で一番暗黒の時だったと、先日フランス人の友人が漏らしていた。バッタ達の父親は、そこまで悲愴な話はしていなかったが、多かれ少なかれ、誰にとっても大変な時期なのであろう。
今頃、見渡す限り銀世界の中にいるはず。
頭を空っぽにしてくるといい。
Bonnes vacances !
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