そろそろパスポートの期限がきてしまうことに気付き、10年という月日の流れる速さに、ただただ愕然としてしまう。
証明写真だけでも撮っておかねば。
10年前に撮影した写真を見ると、いかにも指名手配の人物と思えるほどの人相。微笑んでもいけないのだから、仕方あるまい。近所のスーパーに証明写真撮影ボックスがあることを思い出し、急いで支度をする。
メークアップというわけでもないが、見苦しくない程度にせねば、とアイラインを入れる。手持ちの口紅が抑えた色合いなので、どうしようかと思いつつ、ふと末娘バッタの透明なビニール製の化粧ポーチに目が留まる。見たことのある口紅が入っているので、こんなところにあったのかとばかりに、手にして一気に唇に塗る。華やかながらも抑えたピーチ色。ところが鏡の中を覗いて、ぎょっとしてしまう。何とラメ入り。どうやらメーカーこそ私の愛用ながら、中身は違っており、確かに末娘バッタの所有物であることが判明する。
証明写真など非常に事務的なもの、と分かっていながらも、10年間はパスポートに張り付いていて、身分証明書として利用されることを思うと、慌ててジャケットに着替え大急ぎでスーパーに向かう。
美しい人はより美しく、そうでない方はそれなりに
富士フィルムのコマーシャルが思い出される。どうも証明写真は苦手。自分の顔に対面し、溜息をつく。写真は嘘はつかない。インスタントなので、手直しもできない。
まあ、良しとするか。表情の豊かさが魅力ってことで。
それにしても、いつの間にラメ入りルージュなんか手にするようになったのか。17歳になった末娘バッタ。ラメが入っていなくてもきらめいているよ。
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