気が付くと町は未だ闇の中。
オレンジ色の街路灯が消える時間が徐々に遅くなってきてはいたが、秋は驚くほどしっかりと忍び寄っている。
ヘッドライトが行き交う中、丘の上のバス停に佇むシルエットが一瞬明るみに出る。
真っ白のエナメルのハイヒールのサンダルに真っ白のパンツ。
確かに日中は暑くなるのだろうが、どうやったら肌寒い夜明けの気配も感じられない中で、夏満喫スタイルに身を包むことができるのだろう。
猫バスのサーチライトよろしくヘッドライトを光らせてバスが近づき、乗客を飲み込む。
目を瞑れば、簡単に蒲団の温もりと体温を取り戻せてしまう。
日の出前のなせる業か。
駅に近づく頃には、ゆっくりと空も明るく晴れあがってくる。
ふと目をやれば、白いパンツ姿の女性。
全く違和感なく、季節の装いとして申し分なく見える。
太陽の光のなせる業か。
リズムをつけてバスを降り朝日に向かう。
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