新学期が始まる。毎年のことながら、三人分の保護者会の知らせが押し寄せる。呆れたことに、一つは朝の10時から。仕事を休んで参加すべきなのだろうか。仕事をしている親は参加が難しいことを承知での時間設定なのか。或いは、仕事をしていない親が多いと思っているのか。
他の二人の保護者会も17時開催。となると、オフィスを16時前には出ないとまずいか。別途、他に三つの18時以降の保護者会も控えている。
まあ、今年は欠席しよう。已む無し。バッタ達にも説明し、自分たちでしっかりと授業を聞いておくよう伝える。学校側にも出席できない旨連絡する。
と、昨夜、末娘バッタが浮かない顔。テストがあることを知らず、準備ができていなくて、困ったと言う。そして、彼女を含め3人のみがテストの存在を知らずに臨んだが、他の生徒達は皆知っていたという。どうやら、保護者会で先生が親に伝えたとのこと。
怒りを通り越して呆れてしまう。
テスト実施を子供たちに伝えずに、親に伝える教師がこの世の中にはいるのか。
子供達への指導では不十分なこともあろうから、親もサポートすべきであるとして、親にも情報を伝えるとの姿勢こそがあるべき姿ではあるまいか。
一体、世の中、どうなっているのだろう。
学校に抗議に行こうかとの勢いの母親に、末娘バッタはそんな必要はない、という。テストは終わってしまったし、これからは、いつでもテストがあるとの覚悟で臨むから問題ない、と。
自分の仕事を優先したツケなのか。
こんな手厳しい仕打ちが待っていたのか。親として、子供の力になれないことこそ悲しいことはない。
すっかりと母親の背を超えた末娘バッタの背中には迷いが見られない。
明日は森で栗でも拾おうか。そして、栗ごはんにしよう。
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