半ば眠りの中でメールを確認し、返事を書き、暫しまどろみ、車の揺れで駅に着く頃と身体が反応し、席を立つ準備をする。ぼんやりとバスを降りて、視界に広がる燃え立つ空に立ち止まってしまう。
空が燃えている。
慌ててシャッターを切り、そんな酔狂な通勤者が自分一人だけであることに、驚きを覚える。
後ろ髪を引かれる思いで走り去り、階段を転がるように駆け下り、プラットフォームに滑り込むと、丁度電車が動き始めたところ。
いつもなら、呆れるか、自分の馬鹿さ加減にイラつくかするのに、電車に乗り遅れる程の価値があったと開き直る思いの方が大きく勝る。そして、もう一度あの燃える空を見に行こうかとさえ考えてしまう。
確かな予感を覚える。
そこはかとない幸せ感が胸を満たし、そっと瞼を閉じる。
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