朝早くからの高校進学説明会から戻ってくると
11時半にはダンスの特別練習に出掛ける末娘バッタが
玄関でスタンバイ。
キッチンからは野菜炒めの香ばしさが
はじける音と一緒に流れてくる。
大急ぎで車のキーを取り、
アクセルを踏みながら、
早めのお昼ご飯をお腹に入れたか聞いてみる。
バゲットを一切れ齧っただけ。
でも、
と続ける。
パンオショコラを持ってきたの。
どうやら、
長女バッタがパン屋まで行って、
買ってきてくれたらしい。
去年までは自分もダンスをしていたから、
発表会前のストレス、特訓、特別練習の雰囲気を
良く知っている。
そんな彼女の思いやり。
末娘バッタのダンス友達を途中で拾って、
無事に時間前に会場に届ける。
それからは、
今度は長女バッタと息子バッタを連れて、
Mauleの森までバイオリン。
土曜日はどうしても押せ押せのスケジュール。
バイオリンから戻ってくると、
既に末娘バッタが家に戻っていて、
本番前の準備をしている。
かなり早いけど、
圧力鍋で白米を炊く。
息子バッタは春休み中の日本の友達が遊びに来てくれることになっていて、
大急ぎで部屋に掃除機をかけている。
末娘バッタの長い髪を
長女バッタがシニヨンに。
その間も、
末娘バッタは発表会のダンスの話をしきりにしては、
長女バッタに、お楽しみがなくなるから黙っていなさい、と
たしなめられている。
そうして、
先生にお花を買ってあげたいと言えば、
長女バッタは、舞台の上で一人で贈るようなスタンドプレイはもっての外、
それでなくても、大忙しの先生に、舞台裏で手渡すことはもっと失礼。
むしろ、落ち着いてからチョコを贈るほうが、
よっぽど気が利いていると教え諭している。
納得しない様子ながらも、
今度は、口を尖らせて、
お友達の名前を挙げて、
皆、お化粧をたっぷりしてくるらしいと報告する末娘バッタ。
へんなお化粧なんて、必要ないのよ、
と長女バッタは言いながら、
ぴっちりとしたシニヨンを作り終えると、
ちょっと、おいで、
と、末娘バッタを二階に連れて行く。
丁度、ご飯が炊き上がる。
炊き立ての真っ白なご飯に、
塩昆布。。。
息子バッタは友人を駅に迎えに行くために、一人家を飛び出す。
「ごはんよ~」
キッチンに駆け込む末娘バッタのぱっちりとした瞳に、
つややかなマスカラ。
後ろで、こぼれんばかりの笑顔の長女バッタ。
あんた達。。。
スペクタクルを見る前から、
既に鼻の奥がツーン。。。
バッタ達との生活は、
毎日がスペクタクル。。。
にほんブログ村
↑ クリックして応援していただけると嬉しいです
皆様からのコメント楽しみにしています
0 件のコメント:
コメントを投稿