閑散としたお昼前の道路を飛ばしながら、
なにやら笑みが顔一杯に広がる。
風に冷たさを感じながらも、
太陽の光は暑さを持っている。
この分なら時間通りに約束の場所に到着するな、と
時計を見ながら確認し、
ふと、そう、ふと気になる。
慌てて携帯を取り出し番号を押す。
すぐに相手が出る。
カーラジオの音楽が雑音となって聞こえてくる。
「今、どこ?」
どうやら、あと30分は優にかかると思われる地点。
「お昼にアポが入っているって、言ってなかったっけ。」
すぐに別の場所を提案してくる。
ドンぴしゃり!お昼のアポの近く。
ユーターンをし、今来た道を飛ばす。
この分なら、相手の方が先に到着か。
それなら、最初からそう決めておけば良かった。
と思うも束の間。
やっぱり、笑みが顔中に広がる。
人を待たせるのは好きではない。
が、今回は仕方あるまい。
案の定、暫くし気がつくとメッセージが入っている。
あと2分、そう書き送り、猛スピードで飛ばす。
セーヌの川面のきらめきや、
桜並木の絢爛さや、
春の太陽のまぶしさなど、
一切思考に入ってこない。
約束の場所に悠然と佇む一台発見。
隣に滑り込み停車。
そして、
春の陽だまりの中に思い切り飛び込む。
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