久しぶりに会うと目が充血している。
挨拶のビズもなし。
君に風邪が移るといけないよ。
ふうん。そう。
じゃあ、飴でも、舐める?
ハーブの香りのリコラを取り出す。
ちょっと躊躇ってから、
一度舌の先で転がして、
それを手で摘まんで、
口の中に放ってあげる。
嬉しそうににっこりして、
子供と同じだ、
と言う。
え?
子供達に、そうやって飴を食べさせていたの?
毒見?
子供達、喜んだの?
ぎょっとする。
もっと嬉しそうにする。
子供達同志だよ。
え?
あ?
ああ、そうか。
おマセな子供だったってことね。
思い出し笑いなのか、
今、この瞬間が嬉しいのか、
やわらかな笑顔が続く。
笑顔に笑顔で返す。
ハーブの爽やかな味が空気を揺らす。
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