ご近所のウォーキング仲間から彼女の家での晩餐会に招待される。丁度烏賊のお刺身がどんなに美味しいか、今度造ったら声を掛けるよ、と言っていた時に招待を受けたので、話の流れで烏賊のお刺身を持っていくことになっていた。ただ、当日は祝日なので、魚屋に新鮮な烏賊が入っていれば、という条件付きで。
いつも行っている隣村の魚屋は、前回のネタのしょぼさを思うと、どうも足を向ける気がしなかった。そこで灯台下暗しではないが、住んでいる街の魚屋に行ってみることにする。開店しているか確認したところ、Facebookにページを設けていて開店している旨記載されていたのでびっくりしてしまう。これはいけるかも。
店頭では威勢の良いお兄さんたちが通りの人々に声を掛けていてにぎにぎしい。お店の中に足を踏み入れると、嬉しいことに新鮮な魚たちがきらきらと輝いて踊っている。先ずは目移りする前に烏賊君を射止めねば。
あにはからんや。イカリング用の既にカットしたものと、ひょろひょろのヤリイカっぽいものは、刺身にするには、どうも皮の艶が新鮮さに欠ける気がした。
ふと隣を見ると立派な鯛と目が合う。確か、友人はお刺身なら白身が好きと言っていた筈。鯛のお刺身なら、洗いか。ふむ。次に鱸とも目が合う。鱸は前回刺身にしているし、3枚卸しの要領なら分かっている。
お兄さんが親切にえらを開けて見せてくれた。新鮮さを危ぶんでいるのではないのだが、その親身な姿勢には好感が持たれた。よし。鱸にしよう。小ぶりの鯛も一つ買ってみようか。
鱗を取るだけで、特に何もしないで欲しい旨伝える。気をよくしたお兄さん、新鮮な鮭の特売をしているので是非見て欲しいとアピール。そうね。お造りに鮭のお刺身を盛るのも豪華だろうと、思い切って鮭を一匹お願いする。一匹丸ごと、頭も落とさないで欲しい旨伝える。
ちょっと頑張り過ぎちゃったかな。そう思いつつも支払いの列に並ぶと、店の右側で海老、蟹、マテガイ、そして雲丹様が鎮座している姿に気が付く。雲丹様!雲丹があるだけで、グレードアップではないか。
確か6人の晩餐会と聞いているので、雲丹を三つ程お願いする。と、一つおまけにして4つ用意してくれる。お兄さんは、エビやマテガイを薦めるけれど、今日のところはここまで。早くお店を出ないと、冷蔵庫を新たに買わなければいけない状態に陥ってしまう。
我が家に帰り、先ずは見事な大きさの鱸様からまな板に上がっていただく。前回と同じように、ふっと腹に刃先を入れて中の脂肪たっぷりの内臓をかき出し、頭を落とし、三枚おろし。手際よく、できるだけ美しく柵を作る。お頭と中骨は飾り用にとっておく。
次に鯛。鯛も基本、鱸と一緒。ただ姿造りにしたかったので、頭を落とさずに三枚おろしにする。柵を作って冷蔵庫で保管。盛り付ける寸前に洗いにしよう。
最後に鮭。産地の確認を怠ってしまったが、恐らくノルウェー産。身はいわゆる薄いサーモンピンク色。さすがにこんなにはいらないか。頑張って三枚に卸し、豚なら肩ロースといった部位になるのか、頭に近く背鰭に近い部分を残して、他は冷凍保存とする。お頭も中骨と尾の部分と一緒に冷凍保存。
とりあえず、鯛と鱸は厚めのそぎ切りにし、流水で脂を洗い流し、氷水で〆る。おお、雲丹様を忘れてはなるまい。ぱっかりと上の部分を丸く開けて、中の濃いオレンジ色のさながら舌の部分を掬い出す。雲丹を綺麗に洗って器として舌を丁寧に並べ直す。小一時間冷凍にしておいた鮭の柵を刺身用に切り分け、準備完了。
大きな器に全て入れて風呂敷に包んで友人宅まで歩いて持っていく。
大きなお皿を出してもらい、お造りを盛りつける。よっしゃ。初の試みとしては、上出来ではあるまいか。友人は串揚げを準備していて、なんだかすごいことになっている。これは、ものすごいご馳走の晩餐会になりそう。別の友人がワインを抱えて登場。さあ、宴はこれから。
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