しまった。
そう思った時は既に遅し。
左の足の裏がびしゃりと濡れて冷たい。
庭に出ようと、外にあったサンダルに足を入れたところ。
でも、
と足を引き上げながら、空を見上げる。
もう暗闇ながらも、雨が降った形式もないし、
これから雨が降りそうな気配もない。
いやあな予感。
慌てて左足を抜き取ったばかりのサンダルの靴底を目を凝らして見ると
小さな、小さな茶色の糸の拠りのような物体がへばっている。
あちゃっ。
リマス(なめくじ)に違いない。
こちらのリマスは、大人の指二本分程の太さがほとんど。
そうか。
やっぱり、あいつは水分小僧だったのか。
バッタ達に興奮して説明したが、
既に経験済みなのか、ちっとも驚いてくれない。
長女バッタに至っては、踏まれたリマスは糸くずになっても、
またすぐに水分を吸収してたっぷりと太るから気にしなくてもいいのよ、
と変な慰め方をしてくれる。
誰も、私の左足裏のいやあな感触を同情してくれない。
びっしょりに濡れた靴下を脱いで、
裸足でサンダルに足を入れる。
なんだか、逞しいリマスの仲間入りをした感じがして小気味いい。
うん。
リマスにあやかり、水分をたっぷりと吸収し、図太くいくか。
腹が据わる。
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