なめらかな小川のせせらぎの音が、
ひそやかに暗闇に忍び寄る。
びゅんびゅんと勢いついた風が昼間から唸っており
季節にしては未だたっぷりと枝に緑の葉を残していた木々も
すっかりと細くなり、
今宵は、いつもの葉を叩く音ではなく、
枝を濡らす音となって、耳に届くのであろう。
アスファルトが街路灯のオレンジの光に
きらめいている様が
暖かな毛布にくるまっているベッドから
見えるよう。
なんだか今夜の雨は
あまりに密やかで、
甘く透明な香りを含んでいる。
ちょうど、
ふてくされた私の頬に、
そっと置かれた手のように。
にほんブログ村
↑ クリックして応援していただけると嬉しいです
皆さんからのコメント楽しみにしています
0 件のコメント:
コメントを投稿