私が犬好きだと思ったからか、先日知り合いから3ヶ月の柴犬の子犬の引き取り先を探しているので、心当たりがないかと連絡があった。
柴犬といえば、バッタ達の学校関係の知り合いで、柴犬を飼っていて、その溺愛ぶりがつとに有名な女性がいた。その柴君は10歳を迎えた頃から耳が悪くなってきていて、いつもの散歩道を歩いている時に、車に轢かれて死んでしまった。その話を聞いた時には衝撃を受けた。その時はご主人が散歩に連れて行っており、その帰りだったという。愛犬を目の前で事故に合わせてしまったことで、どんなにか自分を責めたことだろう。
柴犬の子犬が飼い主を探している。しかも飼い主が、週日は毎日仕事で外出、週末も家にいないことが多く、散歩に連れ出すこともままならず、犬を飼うことがこんなに大変なことだとは自覚していなかった、というのだから聞き捨てならない。
柴君がこの世を去って、既に3年ぐらいが経っている。ひょっとしたら、今回何かの縁かもしれない。知り合いの女性も最初は気になって連絡を取って来た。しかし色々な事情があって、結局は上手くはいかなかった。そのうちの大きな理由の一つに、柴君を亡くした女性が心情的に別の柴君を飼うことを拒否したことが挙げられる。
会えばトンカをこの上なく可愛がってくれているので、正直新たな犬を迎えることに、そこまで抵抗があるとは思っていなかった。ところが、全くの別件で我が家に遊びに来てくれた際に、例の仔犬の話になった途端、はらはらと涙をこぼし、泣き崩れてしまったのである。自分には、あの子しかいないし、あの子を裏切ることはできない、と。
そして、ご主人が散歩をしていた際に、携帯を見ていて耳の悪い柴君や車に注意を払っていなかったこと、交通事故の後、獣医から安楽死、緩和治療、家庭でのターミナルケアの3つの選択肢を提示されたこと、ご主人も周囲の犬仲間も全員が安楽死を勧めたこと、などを、とつとつと語ってくれた。
彼女が尊敬する日本の獣医師に電話で相談したところ、安楽死をさせると魂は浮かばれない、と伝えられ、家に引き取って最期をみとったこと。結果三ヶ月の間苦しませてしまったこと。それでも、魂は安らかにある、そう思っていること、などなど。
私には掛けられる言葉がなかった。
皆それぞれの事情があり、色んな思いを抱えて生きている。
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