トンカをこよなく愛してくれる犬の師匠である友人が、スライサーを安く手に入れたので、お試しということで豚肉の薄切りを差し入れしてくれたことがあった。丁度息子バッタが帰って来ていた週末だったので、早速生姜焼きにして有難くいただいた。
フランスでは薄切り肉は簡単には手に入らないので、我が家でしゃぶしゃぶやすき焼きをしたことはなかったが、これは楽しめるのではないかしら、と友人を誘ってみたところ大いに乗り気になってくれた。そこで、共通の友人でもある、ご近所のマスターを誘って、3人で鍋を囲むことになった。
しゃぶしゃぶ鍋などないが、フォンデュ鍋ならあると思っていたが、さすがご近所のマスター、土鍋もコンロもあるので持参してくれるというではないか。一気に盛り上がったものの、この暑さ。鍋で暑気払いとも言えなくはないが、今回は冷しゃぶとして、寒くなった秋にも、改めてしゃぶしゃぶ鍋にしようかと提案してみる。
ところが。友人二人とも、材料さえ揃えば他にすることがない鍋の魅力断ち難し、とのこと。しかも、唐辛子たっぷりのキムチ鍋にしよう、などと恐ろしいことを言い出す始末。よっしゃ。しゃぶしゃぶ決行で結構。
果たして、ご近所のマスターが土鍋とコンロ担当、犬の師匠が食材担当、不肖私めが鍋のスープ担当となった。豆乳鍋にしようと、色々と楽しく検索。最終的には胡麻豆乳鍋とし、唐辛子ペーストを薬味にして、辛味が好きな友人たちのリクエストに応えることにした。
【胡麻豆乳鍋の出汁作り】
たっぷりの水に昆布を一晩漬けておき、うまみを引き出す。せっかくなので、ゆっくりと煮て、沸騰寸前で昆布を取り出しておく。
・摺り胡麻 大匙4(今回は我が家にあった黒胡麻使用)
・練り胡麻 大匙1
・キビ砂糖 大匙3
・自家製味噌 大匙1.5
・塩 小匙1
以上を練り合わせ、昆布出汁に溶かし込む。溶け込んだことろで、昆布出汁の半分の量の豆乳、醤油(大匙3)、胡麻油(大匙1)を入れる。これで1.2リットル程度の出汁が完成。薬味として、マグレブのアリサ(唐辛子、ニンニクのペースト)を準備。
この日、犬の師匠が持ってきてくれた食材
・薄切り豚ロース(美しいピンク色)
・白菜、青梗菜、韮、エリンギ、エノキ、豆腐、葛切り、〆のお饂飩
土鍋がぐつぐつと頼もしい音を立て始めると、胡麻の香りが立ちあがり、アリサの刺激的な香りも手伝って、皆の顔は興奮に輝き出した。待ちきれずにピンク色の薄いお肉をしゃぶしゃぶっとし、口に入れてみると、暑さもふっとぶ程に美味。その後、三人ともおしゃべりに夢中になりつつも、箸を休めることなく、大騒ぎで大いに楽しんだことは言うまでもない。しかも口々にお腹がいっぱいと言いながらも、〆のお饂飩はちゃんとお腹に収まってしまった。
途中で、前回好評だった氷皿にて、今回はきゅうりの桂剥きで梅酢玉ねぎとサーモンを巻いた箸休めを提供。デザートには、粒餡で作った水ようかんを用意していたので、皆で勢いで食べてしまったが、恐らく水菓子あたりが良かったのでは。庭の枇杷があれば最高だったけれど。
こうして、名称は涼風会席なれど、実際は熱々の鍋料理。それでも、真夏の夜の夢ならぬ、真夏の夜の宴。最高!また是非、皆で集まろうと笑顔で日付が変わる頃に解散。暑くても、皆で囲む鍋、おすすめです。
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