2023年6月21日水曜日

クロケットおじさん

 




トンカと森を散策していると、色々な人に出会う。そのうちの一人が、クロケットおじさん。おじさんといっても、サンタクロースの様な白髪と見事な髭をたくわえているので、ご隠居されていると思われるが、クロケットお爺さんではゴロが悪いし、ニックネームなどはぱっと閃く類のものなので、クロケットおじさん、として勝手に呼ばせてもらっている。


いつも夕方、小川が流れている傍の小径で、黒い雑種の大型犬のネイマーと散歩をしている。と思いきや、週末に午前中に同じ場所で、小さなマルチーズと散歩をしているところに出会ったこともある。糖尿病の気があるので、散歩を日課にしているということだが、二匹ともクロケットおじさんの犬ではなく、ご近所の犬たちというから驚いてしまった。それを聞いた時には、「ねえトンカ、おじさんの家の近くに引っ越そうか!」なんて冗談を言った程である。


クロケットおじさんは、とってもトンカを可愛がってくれる。おじさんが連れているネイマーが可哀想に思われる程、依怙贔屓してくれる。ネイマーは怒って、ワン、ワンと抗議するものだから、余計におじさんに怒られてしまう。トンカはそんなこと気にも留めず、おじさんに可愛がってもらおうと、熱いまなざしでおじさんをじっと凝視し、お座りをする。すると、おじさんはポケットに大きな手を突っ込み、手一杯にクロケット、つまりドッグフードをつかみ取り、ほれ、ほれ、と次々にトンカに与える。


そりゃあ、ネイマーも怒るわな。ネイマーには、時々思い出したかのように、放って与える。それよりも、こんなオヤツの与え方ってあるかしら、と思う程のすごい量。


最初は、ありがとうございます!と感謝していたが、おじさんは懐くトンカの期待に応えようとするかのごとく、ぱんぱんに膨らんだズボンのポケットから、大きな手にあふれんばかりのクロケットを何度も取り出し、目を細めて与え続けるものだから、時々トラブルが起こってしまう。


トラブルとは、エンドレスのオヤツに目がくらんだトンカが、クロケットおじさんの傍を離れなくなってしまう、というだけのことだけど。


一度など、もう結構です、と言っているのに、おじさんが与え続けるものだから、トンカにリードをつけて引っぺがす行為を余儀なくされ、それでも、名残惜しそうにおじさんはトンカにクロケットを放って、ほとほと困ってしまった。


甘えるだけ、甘えさせる、ということか。我が子ではないので、躾など、ちっともお構いなし。そもそも、鳥じゃあるまいし、餌を放って与えるとは、なんて思ってしまう。


一方で、いやいや、おじさんは懐くトンカが可愛くて仕方ないのだろう。なにも目くじら立てなくとも、とも思う。しかし、ヘタすると、我が家で与えるドッグフードの量はあるのではないか。それに、せっかくトンカの健康を考え、せめて質の良いドッグフードをと厳選して買っているのに、おじさんのオヤツは恐らく、ジャンクの類だろうと思ってしまう。


そんな話を動物好きの友人にしたところ、それはおじさんが可哀想だよ、と呆れられてしまった。


そんなものなのかしら。まあ、気楽な悩みといえば、そうなのだけど。クロケットおじさん、いつもありがとうございます。




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5 件のコメント:

  1.  こんにちは
    クッカバラさんはお気づきだと思いますが、私はあの髭面?のおじさんをお洒落なカールのおじさんと名付けていました。


    そう言えば、アメリカ発信の動画だと思いますが、警察犬?の面白い動画が思い出しました。チームとして世話役の警察官は?頭が剥げて?の毛無で始まる(笑

    その警察官がプライベートで携帯をいじっている後ろ姿をみていた犬が剥げ頭をベロベロと力強く愛らしくじっくりねっとり舐めます光景がかなり笑える動画でした(笑
    羨ましい光景でした(笑


    あともう一つ、アジアの国の動画でした。親の象が車が通る道路にでて人間に助けを求めるけど人間に気づいてもらえないところから始まる動画でした。結構、人間が気づいてくれないことや時間の感覚がわかっている母親?の象が自ら小象を助けるしかないと判断して子供を救助しようとしましたが、親の象も人間が掘った大きな穴に落ちて瀕死の状態になってしまいました。親の象はそうなることをわかって最後の手段でした。
    その事に気づいた人間が親子を救助しましたが、
    人間が気づいたときは親の象の意識がないまま人間が一生懸命手を合わせ助かりました。
    助けに加わった女性と同じく涙が流れました。


    昔、私はこれだけ犬を可愛がっていると人にやたらと言うおばさんがいました。
    話を聞いていると、犬に自分の汚い食べ残しを与えているとしか思えないことでした。
    ある時、その犬が人間を噛んだそうです。はたまた.話を聞けばそのおばさんの方が信用できないと聞いていたところ、そのあとに驚愕しました。
    頭も悪いプライドだけ高いおばさんなりに悩んで、自分の事を棚にあげてくだらない言い訳だけを考えたのでしょう。
    育てる力さえもないおばさんは保健所に連れて殺傷したと言いました。
    犬以下でもあり、昆虫よりしたと言う事を気づけないただただ自分の根拠のないプライドだけと明らかになりました。。

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  2. 捕捉


    私はクロケットおじさんの話ではありません。

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  3. 匿名さん、

    こんにちは。
    カールおじさん、勿論知っていますが、私のイメージでは田舎のおじちゃんです。お洒落とは、程遠い気もしなくもないですが、ひょっとしてああいうタイプが匿名さんのお好みなのでしょうか? ふふふ( ´艸`)

    確かに最近は色々な動物の動画をネットで見ることが出来ますよね。時々、感心して見入ってしまいます。

    日本は未だ梅雨明けはしていないのでしょうか。体調を崩しやすい時期ですよね。どうぞご自愛くださいませね。

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  4.  クッカバラさん こんにちは

    まさか(笑ながら、
    クッカバラさんの一息時間でワインかな?

    私はブランデーで本当の女、女性のお話してみたいものです(笑



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  5. 匿名さん、

    ふふふ ( ´艸`) ( ´艸`) ( ´艸`)

    最近はワインではなく、ウォッカにレモン、なのですよ。

    あ、今日はビール「Leffe」ですけど。フランスにいらっしゃる時には、どうぞお声かけ下さいませね。大歓迎しますよん💓

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