2011年11月15日火曜日

志は高く、夢は大きく、そして貪欲であれ!


末娘バッタ。
昨年は読書感想文に、徳川家康の伝記を選んだから大変。
兜、殿様、戦(いくさ)、から始まって、今川、織田、といった一族の名前、そして、三河などの地名が乱れ飛ぶ。戦国時代の話など興味がなければ、読みこなせない。何度噛み砕いて解説しても、分からないものは分からないらしく、サポートするこちらとしても、イライラが募った。

だから、今年はもっと分かりやすい近現代の人にしなさい、と早めに忠告しておいた。

以前、ニュートンの伝記を読んだ息子バッタは、彼の暗い性格、非社交的な生活に唖然とし、学生からの人気がなく講義の参加者はほぼ皆無、造幣局の長官の時に、通貨偽造の罪人を徹底的に洗い出し、死刑に処した事実を知り愕然。唯一のポジティブな発見内容は、ニュートンの時代に既にケンブリッジ大学があったこととしていた。

万有引力の法則とは、やらを知りたかったらしく、それなら伝記には詳しくは書いておるまいて、と言ってやる。

やれやれ。読書感想文の本選びも簡単ではない。学校での指導を期待するも、制限された授業日数や時間を考えれば、無理なことか。

そして、先日の万聖節のバカンスの際、末娘バッタは野口英世の伝記を選ぶ。

故郷の英雄。
小・中学の学習旅行で何度生家を訪れたか。彼の生い立ちのエピソードなら諳んじている。お客様をお迎えする、となれば、決まってお連れする訪問先のリストに入っていた。

大学生の頃だろうか、実は英世は酒・女・金にだらしなく、借金はしても踏み倒しであったと誰かから教えられる。きっと、百科事典の様にあらゆる雑事をも知っている雑学博士の兄からに違いない。

潔癖な青年時代。それで少し英世に対する尊敬の念が翳った気がする。

それでも、生家に行けば、何度も何度も繰り返し早く帰ってくれるように願う母シカによる手書きの手紙を前にし、胸詰まり、柱に刻まれた英世の決意を見て、胸奮い立つ思いがしたもの。

奇しくも誕生日を同じとする末娘バッタ。
そのことを素直に嬉しいと彼女の感想文には綴ってある。

そうして、こんな風に続く。

野口英世は、『志を得ざれば再び此の地を踏まず』と自分の家の柱に掘りこんで東京に行きました。私も大きくなったら、家の柱に自分の夢を書いて、その願いをかなえてもどって来たいと思います。

よし!その心意気よろし。
先ずは夢を育もう。志は高く、夢は大きく。そして貪欲であれ。


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