最初はママ友として知り合い、散歩仲間となった近所の友人。バリスタ並みの腕前で、自分で豆を挽いて、秘蔵のサイフォンで奥深い味わいながらもすきっとキレがある、そんな珈琲を淹れてくれる。
観葉植物も大切に育てていて、愛らしい苔玉を手作りしたり、ミニアチュア版の水苔で小宇宙を作ったりしている。彼女と森を散歩すると、やわらかな日差しを浴びてビロードのように静かにしっとりと、ひっそりと佇む苔を見つけては、歓喜して跪いて愛しむので、新たな世界発見のような気分になる。
そんな彼女が苔玉アトリエを開催してくれるというので、喜んで参加してきた。別の友人による大福アトリエとの共催となっていて、気の置けない仲間たちと、楽しく学んで、豊かな時間を一緒に過ごそうというのが狙い。
苔は、大きな声では言えないが、先日トンカと一緒に森で採集したもので、深緑のものや、ふわふわの薄緑のものや、青みがかったものなど、種類は豊富だった。苔玉に植える植物は、友人が近所の園芸センターで、それこそ毎週通って厳選し、調達したものだった。
皆それぞれに贅沢にも好きな植物と、好きな苔を選び、友人が用意してくれた土で、丸い球を作ることから始めた。これがなかなかどうして、上手くいかない。選んだ植物が、なんとなくパイナップルの葉に思えてしまったのがいけなかったのか、球状ではなく、西洋梨のような形になってしまう。
友人が何度も手伝ってくれて、球状に一度はなったのだが、苔を張り付けた段階でいつの間にか西洋梨になってしまった。改めて友人の手伝いで球状に成形しなおし、糸で巻き始めたところ、やはりいつの間にか西洋梨。まあ、それも愛嬌か、と思うことにする。そう、個性、個性。
両手に持って、力いっぱい時間を掛けて丁寧に成形していくからだろうか。不思議なことに、ものすごく愛着がわいてきて、完成した時には、皆それぞれに名前を付けてしまったぐらい。私の苔玉の名前は、賢明な読者の皆さんなら、もうお分かりのことと思います。
週に一度、ぶくぶくとカルキを抜いた水風呂に入れてあげる。3ヶ月に後には、新しい苔でお着替えをさせてあげるらしいが、それはその時に。今は、我が家に迎え入れた新しいべべを愛しもうではないか。ね、パインちゃん。
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