翌朝、サロンとキッチンの間のドアが少し開いていたので、夜中にトンカが水を飲みにキッチンに入って来たと思われた。当の本人が元気そうにおもちゃを咥えながら出迎えてくれた。良く眠って元気になったかしら。
いつもの通り早朝の散歩に出掛けようと庭に出て、靴を履いていると、シャキシャキと小気味よい音が聞こえて来た。ふと見れば、トンカが人参を齧っている。そうか。人参が好きじゃなくなったのではなく、人参が食べられない程弱っていたのか。
先日、近所の散歩仲間からトンカ用にと人参を分けてもらっていた。多く買い過ぎたらしく、悪くなる手前なので、もしもトンカが食べるなら、とのことだった。トンカは人参、大根、蕪、キャベツ、なんでも食べる、筈だった。特に与えているわけではないが、料理をしている時に隣で座ってじっと見ているので、切れ端を味見させてあげることがある。そんな時は大喜びで、大切そうに食べている。
いただいた当日、細身だったので人参を一本そのままあげると、喜んで庭に行って食べていた。これは良いいただきものをしたと喜んでいたのだった。具合が悪くなった当日、いただいた人参をあげると庭に出て行ったので、てっきり食べたと思っていたのだが、夕方の散歩の帰りに、庭の水飲みの脇に人参が転がっているのを発見した。
そういえば、散歩の前にも人参をあげると、ちょっと匂いを嗅いで、ぷいと横を向いたことを思い出した。なんだ、もう人参の味には飽きちゃったのかしら。そう思っていた。
それが、である。なるほど。人参が食べられない程、弱っていたのか。そして今は、人参が食べられる程元気になったということか!なんと、朗報ではないか!
実際のところ、何が原因で具合が悪くなったのか分からないが、弱った胃腸を更に傷めないようにと嘔吐することで身を守り、とにかくひたすら寝ることに徹したことが奏功したのだろう。いやはや、トンカの自衛本能、自然治癒力には脱帽するしかない。
👇 拍手機能を加えました。出来ましたら、拍手やクリックで応援いただけますと、とても嬉しいです。コメントを残していただけますと、飛び上がって喜び、お返事いたします。
にほんブログ村
↑ クリックして応援していただけると嬉しいです
皆さんからのコメント楽しみにしています
0 件のコメント:
コメントを投稿