え、そこ?
敬愛する師匠のポメラニアンが大型犬に噛み千切られた話には続きがある。
事件当時、師匠は大型犬のプードルを連れており、一人で大怪我をしたポメラニアンを救出することに必死だった。しばらくして、謝りもせず、ふてぶてしく笑みさえ浮かべて去って行った飼い主を憎々しく思う気持ちが沸々と湧いてきてもおかしくはない。
不敵に笑う飼い主の隣で何食わぬ顔で正に仁王立ちの格好の大型犬の写真を、怪我の状況と、手術後のポメラニアン君のお腹の画像をつけて、事件が起こった場所、時間を記載し、愛犬に怪我を負わせた獰猛な犬を探しており、何か情報があれば知らせて欲しい旨のチラシを作成し、犬仲間たちに、警戒の知らせも込めてシェアをした。
私も、事件現場が徒歩圏ではないとは言え、他人ごととは思えずに、近所の犬仲間のグループにシェアをした。
さすが犬仲間。早速皆が同情の声、驚嘆の声、悲痛な声、様々な声を寄せてくれた。
「ポメラニアンの命が助かったこと自体が奇跡であり、守護神がこれからも彼を見守り続けてくれますように。」「警察には行ったの?」「 20㎏以上の大型犬が3Kg未満の小型犬を襲ったのに、警察はただの犬の喧嘩として片付けるの?あきれたわ。」
最初はそんな声ばかりだったが、そのうちに一人が、それで具体的に我々に何をして欲しいのかしら?と聞いてきた。
できれば飼い主を突きとめ、飼い犬が如何にひどい仕打ちをしたか、現実を突きつけ、反省してもらいたいのよ。
うーん、それが賢明なことか、分からないわね。飼い主は普通の神経を持っていない、自覚がないあんぽんたんだと思えるのよ。だから、こういった犬には気を付けてね、との知らせ以外に、できることは限られているんじゃないかしら。
それは違うと思うわ。こんな無責任な飼い主の下にいたら、この犬はきっとこれから問題を起こし、いずれはどんな運命が待っているか、想像がつくわよね。だから、きちっと飼い主を探し出して話し合いをし、責任を持って飼い犬を教育するように説得しなければダメよ。
そんな声が上がると、ここぞとばかりに、大勢が賛成の意を表明する。
確かに、このグループの大半は保護された犬を引き取って飼っている人々が多い。
会話は思わぬ方向に走ってしまう。なんだか今回被害を与えた犬が、飼い主の怠慢により、ちゃんとした教育を受けさせてもらえず、今回の事件を起こしてしまい、可哀想な犬として位置づけられてしまっていることに、驚きを隠せない。同情の声まで聞こえてくる。
そうなのか?どうしてそうなる?
なんだか、例の暗殺事件と重なる。
そこなの?え?ちょっと皆、おかしくない?
憎むべきは行為であって、その行為者ではないと?
ひたすら、ポメラニアン君の回復を心より祈るのみ。辛い、本当に辛い。
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