ヴァイオリン仲間のところで、ヴィヴァルディの四季を一緒に練習する。彼女は第一ヴィオリン、私はヴィオラパート。
彼女は4歳の娘がいて、その子がバッタ達の先生に習っている。ある時、バッタ達がバッハの2つのヴァイオリンのための協奏曲を弾いているのを聴いて、懐かしいと盛り上がり、次のコンサートの時には自分のヴァイオリンを持って一緒に参加、気がついたら、オーケストラに参加する大人の一人となる。
ポーランド人の旦那と設計事務所を構えているとのこと。ヴェルサイユにある邸宅は十分な採光を得られるように計算尽くしてあり、非常にユニーク。汚い、汚い、と言いながらも、近所のフルーツタルトを持って伺えば、きちんと整頓されていて、清潔で広い空間が寛げる。
4歳の女の子は愛らしく、嬉しそうに大きなタルトの箱を開けるが、「あたし、黒いのは好きじゃないの。嫌いなの。」と大騒ぎ。
「あら、嫌いなの?じゃあ、その黒い実は食べなくていいのよ。私が食べてあげる。」と、覗くと、ああ、ミルティーユ(ブルーベリー)!
山でキャンプした朝、野生のブルーベリーを朝食代わりとしたが、あの美味しさといったら!
その子は、黒い大きな粒が苦手なのか。とっても悲しそうな表情で、嫌い、嫌い、と騒いでいる。
ふうん。うちのバッタには、そんなことは言わせないな、とちょっと思う。頂いたタルトに文句を言うことなんて、絶対にさせない。
そうして、その子は、事務所で働いているパパに持っていくと主張し、お皿に載ったタルトを持った途端、おっとっと!タルトは床に落下。いや、落下の前に私の手で上手くキャッチできたのだが、タイミング良くお皿に戻らずに、落下運動は抑えられなかった。
あらあら。
今度は気をつけてね。ママは優しく言って、もう一切れ新しくパパに切ってお皿に載せる。
いいな、この感じ、と素直に思う。私にはとても真似ができない。
なんだか、とってもいい感じ。
4歳のお姫様は、小さなヴァイオリンを持って、数曲、私たちと一緒に弾く。そのうち、パパのギターが入る。ギターがこんなに優しく快い音でサポートしてくれるなんて、今まで知らなかった。
気がついたら、もう6時。そろそろお暇しなきゃ。そうしたら、お姫様がしくしく悲しそうに泣き始める。どうしたのかしら。
どうやら、私が夕食を一緒に食べずに、もう帰ってしまうので悲しいとか。
ええっ?
ここのお姫様、やっぱり、私の知っているバッタ達と反応が違うなぁ。そうか。未だ一人だからかな。次回はバッタ達も連れてくるね、と約束をする。
チューリップの花がふわっと開いたような笑顔になる。
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楽器仲間が近くにいていいですね~。クッカバラさんのやさしい目線も素敵です~。家の娘ももうすぐ4歳。前世はどこぞのお姫様だったのか、と思わせるお姫様ぶりをそろそろ卒業させるべく指導しているところですが。。。今日も大泣きに泣きました。ああ、そうして夜中、泣いてママを呼ぶのよね~。自業自得。泣かせるの止めなきゃ。。。でも、それじゃあ、、、となんだか堂々巡りです~。
返信削除あかうなさん
返信削除お姫様、かわいいですね。でもきっと、あかうなさんは夜中に泣かれて、大変なのでしょうけど。今のうちだけですよ。ママさん、頑張ってくださいね。