2012年1月28日土曜日

タイヤを替える


ずっと気になっていた。

未だ暗い早朝、
すっかり暗闇が訪れたた夕方、
月や星さえもない闇夜、
道路を明るく照らしてくれるヘッドライトが弱い。

最近は、省エネ計画とやらで、
一部の高速で照明を点けていない。

ベルサイユの森を通るコースが正に暗闇。

ちょっとしたカーブなど、
緊張が背筋を走る。

それなら、スピードを落とせば良いのだろうが、
そんな時は、決まって、早く我が家のベッドに倒れこみたい時。

ある時、
ヘッドライトの右側のランプが点いていないことに気がつく。

エンジンオイルや、ワイパーの洗剤なら、
自分で入れることができるし、
バッテリーの交換も、重いが、何とかできないことはない。

ただ、ランプの交換、しかも、車のヘッドライトときたら、ちょっと構えてしまう。

そして、
今年の冬は未だ雪がないが、
初雪が道路を白くする前に、タイヤの交換をしないと、ヤバイな、と思い始めていた。

だが、いつ、そんな時間を捻り出せるのだろう。
朝は7時前に出社。
土曜は遠くの森までバイオリンやら、買い物と、車を朝から晩まで使っている。

そして、日曜は、フランスでは全てが機能しない休息の日。

でも、タイミングはいつだって、思わぬ時にやってくる。

そうして、今朝、8時に、車整備会社の車庫に車を滑らせる。

タイヤ二本と、ヘッドランプ一つの交換だけをお願いしていた筈だが、
タイヤは4本、エンジンオイルとブレーキオイルの交換を勧める電話が入り、
お昼に取りに行った時には、200ユーロをちょっと超える金額に。

それでも、
新品のタイヤの感覚はなんとも言えない。

夕方、バイオリンから帰ってくるとき、小雨が降り始めると、
さっと、ランプを点けてみる。

なんだか、堂々と車道を走っている気分になる。

ブレーキの切れが、いつもより良い気がする。

美容院に行った帰り、
誰かに会いたくなったり、
デートをしたくなったりする感覚に似ているので、
一人、ハンドルを握りながら笑ってしまう。

バッタ達は、そんな浮かれたママを見て、おかしそうに笑う。

今夜、バッタ達がいれば、どこかにドライブでも行っただろうか。
一週間分の買い物を終え、買い物袋を一人で抱えて家に入る。
いつもなら、バッタ達が手伝ってくれるが、今日は、まだ何袋かトランクに残っている。
車に戻ろうとすると、門のところに、何か袋がぶらさがっている。

なんだろう。

長芋!

トロロが苦手な友人が、トロロが大好きなバッタ達を面白がって、
長芋をマルシェで見つける度に買ってきてくれる。

彼女からのプレゼントに違いない。

買い物袋を両手に抱えながら、
慌てて携帯を取り出して、電話。

ありがとう!
これから、車で一っ走り、彼女にお礼を言いに行こうか?
足取りも軽やかに、幾つもの買い物袋を手に提げながら家に向かう。


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皆様からのコメント楽しみにしています。

2 件のコメント:

  1. とても魅力的な記事でした!!
    また遊びに来ます!!
    ありがとうございます。。

    返信削除
  2. 「株の初心者の講座」さん、こんにちは。

    コメントありがとうございます。
    株のご指導は表の顔で、きっと、幾つものキャップを被ってご活躍なのだろうと思いました。どうぞ、また遊びにいらしてください。
    お待ちしています♪

    返信削除