何かで封印されていて、その封印が解けたてしまったのか、思いもよらない人たちからメッセージが矢継ぎ早に届く。
一人は、以前だったら心ときめかし、さてどんな返事を送ろうかと楽しく思案した相手だったが、不思議なことに今では連絡が入ってもちっとも心躍らず、さらりと時候の挨拶程度の返信をすることにしてしまった人。
一人は、短期間ながらも仕事仲間として苦楽を共にし、仕事を超えた信頼関係を築き、プライベートでも何度も会っている、一回り以上年下の気心のしれた友人。と、その時まで思っていた人。
もう一人は、仕事でしか付き合いがなく、彼女には一切非がないにしろ、葬り去りたい過去の一部を形成してしまっているので、連絡が途絶えてしまっていた人。
人間、皆、それぞれの思惑で動いている。最終的には保身に走るのは当然のこと。かつての同僚たちに非はなく、恐らく上司に詰め寄られ、責め立てられて私に連絡をする羽目になったのだろうということは、推察するに難くない。されど、なんてことだろ。この哀しみはどこからくるのか。彼女たちは、私の苦しみを知っているとばかり思っていたが、そうではなかったのか。時間が解決したと思っていたのだろうか。一体、どんな反応を期待したのだろう。間接的とはいえ、彼女たちの背後の存在を感じ、眩暈を覚えてしまう。
傷は思った以上に深く、気がついたらどくどくと血が流れだしてしまっていた。
膝にトンカの熱い塊を感じ、静かな寝息を聞きながら、トンカが絨毯を齧ってしまうので怒ったり、飛び上がって食卓に鼻を載せるので叱ったり、猛スピードでソファーの上を駆け回るので外で追い出したり、と、とても落ち込んでいられない程振り回され、大笑いできていることに、今更ながら気付かされ、感謝の気持ちが溢れ出て止まらない。
出会うべくして出会ったトンカ。相棒よ、これからもよろしくね。
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