幼い頃に読んだ本の中で、恐らく当時一番好きだった本の一つ、「小鹿物語」。
少年が可愛がっていた小鹿。小鹿の成長とともに、作物にいたずらをするようになり、色んな方策を講じるが叶わず、最終的には少年が自分の手で小鹿を銃殺してしまう話。
少年の苦しみと悲しみが胸に迫り、涙ながらに読んだ記憶がある。
トンカが長女バッタの友人の手を噛んでしまった。くっきりと二本の犬歯の跡があり、血が滲んでいる。あらまあ、と思っていた矢先、今度は耳を齧られたといって、耳から出血してしまった。
なんたることよ。
トンカは未だ3か月の赤ちゃん仔犬。されど、人を噛んで、出血させたとなれば大問題。
その場に私はいなかった。
息子バッタに言わせると、彼はぬいぐるみをぐるぐると回してトンカを異常に興奮させて遊ばせていたらしい。人間の子供でも同じことだよ、あんなに変に興奮させちゃダメだよ。そうかもしれない。だけど、それを長女バッタの友達には言えない。だって、彼の耳はトンカによって傷つけられて、血を流しているのだから。
手にしてもそうだよ。と、息子バッタはトンカを擁護する。噛まれたと思って急に手を引くから、トンカの犬歯で傷つけられちゃうんだよ。噛まれても、大したことないから、そのままにしておけば、本当に大したことなく終わっちゃうよ。
その通り、なんだけど、ね。きっと。
皆が悲しい思いをしないように、ちゃんと躾をしなければ。
甘噛みを許してしまうのは、いけないことなのかしら。でも、未だ3か月ではないか。
葛藤は続く。
にほんブログ村
↑ クリックして応援していただけると嬉しいです
皆さんからのコメント楽しみにしています
0 件のコメント:
コメントを投稿