夫婦で日本駐在となり不在にしている親友の車を預かっている。彼らがいつ来ても、すぐに使えるようにとのことだが、時々使ってもらった方が車の調子が維持できるとかで、運転許可が下りている。にんまりと笑った親友の顔を思い出す。彼女が保険をちゃんと切り替えたとは考えにくく、遠出はできないなと思っていた。
11月に旦那が突然出張とかで戻ってきて利用し、その後ノエルの時期にイギリスに留学中の息子君が戻ってきて使っている。1月に彼が返しに来て、ガレージにバックで入れる自信がないからと、私が引き取り入れている。従い、最後に彼らの車を使ったのは私。
何故くどくどと思い出しているかと言えば、私が愛車クリオで末娘バッタを寮に送っている時、長女バッタがどうしても車を使いたいからと、親友夫婦の車の利用許可を打診された。そろそろ動かした方がいいかもしれないと思っていた矢先、願ってもいない好機と許可を出す。
ところが、家に戻ってくると長女バッタが待っていましたとばかりに、玄関で待機していた。そして、友人の車が動かないと一言告げる。
おっと。預かっている車が動かないということは、バッテリーが上がってしまったのか。ケーブルでクリオのバッテリーと繋いで、息を吹き返すしかないか。それよりも、ガレージの入り口は狭い坂。ここにクリオをフロントを前にしてぴったりと付け、その後坂道発進をしてバックで戻らねばならないが、技術的に可能なのだろうか。友人の車のバッテリーの場所はどこだろうか。そんなことが矢継ぎ早に頭を巡る。それよりも、ひょっとしたら長女バッタが友人の車のスタートに単に失敗しただけなのかもしれない。なにせ、最近流行りのハイブリットで、鍵を入れる場所なんてなくて、ブレーキとスタートボタン一つなのだから。或いは、電子キーの電池が無くなってしまっているのではなかろうか。
今度はため息をつき、悪態をつく友人の顔が浮かんだ。10年間一度も問題を起こしたことがないと言って、トヨタ車をベタ褒めし、惚れ込んでいた。ああ、簡単に預かってしまったが、問題が発生してしまっているではないか。
とにかくも、現状確認せねば。電子キーを持ってガレージの中で鎮座しているヤリス君に近付く。ドアは開くことができて、スタートボタンを押してみるが、なんだか変な電子音がするだけで、躍動感など一切伝わってこない。あたし、もう、ダメです、と言っているような気さえしてくる。まさか、前回ちゃんと電源を落としていなかったのだろうか。
長女バッタが戻ったら、クリオと繋げてみないとなるまい。それよりも、マニュアル車クリオのバックでの坂道発進は可能なのだろうか。
頭の中でシミュレーションしてみる。エンジンをふかす音がなり響くだけで、タイヤが動かない。汗がじっとりと出てきてしまう。
息子バッタに話をしてみると、オートマ車なら坂道をバックで運転できるのかと聞かれる。そりゃあ、問題ないっしょ。そう答えると、それならマニュアル車であっても問題ないはずだ、と切り返される。そういうものなのだろうか。オートマ車とマニュアル車の違いについて、彼が説明をしてくれるが上の空で、今度はケーブルでバッテリー同士をつなげることに思考がいってしまった。
トヨタ車といえば、近所の散歩仲間の彼女がいるではないか!それこそ、彼女も同じ車に乗っている。相談しない手はあるまい。
電話を入れてみると、彼女も親友と同じことを言った。これまで一度もトラブルを起こしたことがないので、エンジンがかからないことはなかった、と。加えて、彼女が恐ろしいことを告げた。ハイブリッド車にバッテリーはない、と。エンジンが掛からないのであれば、トヨタのガレージに連絡をしてレッカーしてもらって、みてもらうしかない、と。保険は大丈夫か。保険会社に連絡を入れるべきだ、とも。
なんてこと。そうなると、東京にいる友人に連絡を入れねばならないではないか。改めて、彼女が悪態をつく場面を想像してしまう。東京は未だ夜。穏やかに寝ている彼女を起こすわけにはいくまい。頭を抱えるニュースで朝目覚めさせるわけにもいくまい。
取り敢えずは寝て考えるか。明日には何かが見えてくるかもしれない。早々に寝てしまうことにした。ベッドの中で、携帯でハイブリッド車がスタートしない時の原因そして対応策について検索してみる。さすが天下のトヨタ。しっかりと分かりやすく説明したサイトにヒット。対応については動画まで揃っているではないか。ハイブリッドであっても、小さいがバッテリーがあるらしい。なんと!やはりちゃんと自分の頭で考え、行動せよとの啓示に違いあるまい。ケーブルでのバッテリー充電なら経験豊富でお茶の子さいさい。
なんとなく光明が見えてきたところで、寝入る。
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