久しぶりの森の中は、8月の猛暑続きですっかりと乾燥し、土はこれまでになくひび割れが多く、最近のものと思われる縮れた薄茶色の落ち葉が、あちこちに散見された。枯れた大木が根こそぎ倒れていたり、幹が途中から折れていたりと、なんだか凄まじい様相を呈していた。
あんなに毎日のように森を歩き回り、時には朝夕の二回に渡り出向いており、どんな小径も分かっているつもりになっていたが、すっかり様子が変わってしまっていて、戸惑ってしまう。
7月の末に、いつもの森の入り口で鹿の死体が見つかり、同じ週に別の場所で、今度は狐の死体が見つかっていた。猛暑によるものか、人為的なものか、毒をくらったのか、まったく分からずに、取り敢えずは散歩のルーティーンから外してしまっていた。
9月に入って、いつの間にか足がそちらに向いて入ってみたものの、なんだかよそよそしく感じられ、不思議な思いがした。
と、ぱらぱらぱら、と小気味よい音があちこちでしだした。トンカが嬉しそうに音の方に駆け寄って、鼻を大地にこすり付けている。その間も、ばらばらばら、と音がしている。トンカが一つをぱりんと歯で割って食べている。
ドングリか。
一瞬にしてなじみ深い景色になり、愛しい空間となり、笑みがもれる。
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