第一子ということで親が特に手塩に掛けて育て、幼稚園、小学校、中学校、高校とあらゆる節目で親子ともども大騒ぎし、誕生会から始まり、お泊り会、お友達とのプチ旅行、そして、フェット、ガラと続いて行く社交イベントの度に、親も一緒にどきまぎしてプレゼントを用意したり、洋服を新調したり、ハイヒールを購入したりする。
つい親が先回りをして色々と準備をしてしまうので、どちらかと言えばのほほんとした気性になりがちで、おおらかでのんびり屋さん。
それが正しく第一子の運命ではなかろうか。しかし、それこそ運命とは分からぬもので、色々なところで落とし穴や地雷が潜んでいて、波乱万丈となるのが常。長女バッタに至っては、そうなのだろうなとつくづく思ってしまう。
何不自由なく育ち、お嬢さん街道まっしぐらであった筈なのに、小学生の低学年にして親が離婚し二つ下の弟と四つ下の妹を連れて、隔週の週末にはパパの家庭にボストンバックを抱えて行くことになるのだから。嫌がろうと、ママと一緒に残っていたいと主張しようと、問答無用で連れ出される。二ヶ月ごとの学校のバカンスも然り。期間の半分はパパのところ。
気が付いたら、10歳下の弟も加わり、4人きょうだいのしんがりを務めることになっていた、といったところだろう。ヌヌ(ベビーシッター)の時代を経て、朝起きて学校に行くまで、そして、学校から帰って来てママが夜帰ってくるまで、自分だって幼いのに、幼い弟と妹を上手に御し、家の鍵を預かっていたのだから、大したものである。
従い、中学生になり、背も大きくなり、体力だって勝るであろう息子バッタに恐れられる存在になったのも、むべなるかな。ムードメーカー、影の番長、そんな存在にのし上がっていった。
彼女が企画するイベントは数知れず、上手に仲間を引き連れてしまう。今年に入ってからは、研究室の仲間たちとイタリアでの学会に乗り込んだり、南仏で勉強会合宿をしたかと思えば、ヴァンセンヌの森でのハーフマラソンに皆で参加したり、モンマルトルの丘を走りぬくイベントに参加したりしている。
ばらばらの地で生活している4人のきょうだい達に声を掛けて、週に一回のきょうだいコールを実施しているのも、彼女ならではのもの。ひとえにパパの努力の賜物と、ここは素直に脱帽するところだが、異母きょうだい達はいたって仲が良く、純粋に「きょうだい」という絆で結ばれていて、結束力は抜群である。それを上手に支えているのが、しんがりの長女バッタ、といったことろか。
博士課程の二年目で、今年は経済を専攻する大学一年生に数学を教えているというから驚いてしまう。長女バッタが数学を大学生に!彼女の中学時代の数学の教師が知ったら、あまりに驚いて椅子から転がってしまうのではあるまいか。
そんな彼女の25回目の誕生日。
誕生日おめでとう。明るく、ほがらかで、雑草の魂を秘めながら、立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花!
これからも堂々と我が道を突き進め!その道に幸多からんことを!
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