お目当てのシュトーレンを買うことはできたが、厚みのあるA5サイズの特大スペキュロスは見つからなかった。当てもなく探していると、息子バッタの同級生のママ友や、末娘バッタにお裁縫を教えてくれたお料理もお裁縫もプロ級の友人に声を掛けられる。
久しぶりなのに、久しぶりの気がせずに、かつてのようにおしゃべりをし、冗談を言い合い、とても楽しい時間が流れていく。彼女たちも既に子供達は卒業しているのに、いやだからこそ、なんの気兼ねもなく学校のバザールに出掛けてきて、掘り出し物を見つけたり、懐かしい顔に出会っておしゃべりに花を咲かせていく。
そうこうしているうちに、メッセージを送ってくれた現役ママの友人と出会う。彼女には、良かったら我が家の玄関スペースに車を停めてね、と予めメッセージを送っていた。
バザールがある日は学校の近くの路上駐車の場所は大方既に誰かの車が駐車してしまっていて、体育館の駐車場も満杯、近くの別の学校の駐車場に停めに行くなど、駐車場確保には皆が苦労する。丁度末娘バッタが車を使っているので、学校の近所の我が家の玄関スペースを使ってもらえれば、と思ってのことだった。
この申し入れを喜んでくれて、早速車を停めて来たという。トンカのにぎやかな歓迎の声に迎えられたというので、嬉しくなってしまった。
彼女と立ち話をしている間に、数名の知り合いやバッタ達がお世話になった先生が通り、その度に色々な話題に盛り上がり、時間が経つのも忘れてしまう程。友人は現役ママなので、バザールの出店でのお手伝いがあるからと、とりあえず別れたが、車をとりに戻る時に、是非顔を見せてね、と言っておいた。
家に帰ってくると、お留守番をしていたトンカから、どこに行っていたのキックを盛んに受けてしまった。そりゃあそうだよね。朝は一緒に森に行くつもりにしていたのだものね。ごめん、ごめんよ。
なだめているうちに眠ってしまったトンカの温かな体温を心地よく感じながら本を読んでいたら、突然トンカが起きて窓に向かって盛んに騒いでいる。と、友人が車のトランクを開けている様子がカーテン越しに見えたので、慌てて外に出てみる。慌ててと言っても、トンカと一緒に台所の勝手口から出て行ったので、当然ながらトンカが先に飛び出してしまった。友人の慌てふためいた声が聞こえるので、それこそ慌てて行ってみると、なんと友人は両手に包みを持っていて、トンカにいたずらされないように高く掲げている。
「ボルシチなんです。この器に入れて食べてくださいね。」
なんと、熱々のボルシチと、それを入れるお洒落な器。バザールで買ってきてくれるなんて。慌てて彼女の手から受け取り、這う這うの体でトンカの魔の手から逃げることに成功。
ボルシチは野菜とお肉がじっくりと煮込んであって、最高の味わいだった。
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