2021年4月15日木曜日

眠れる森の美女

 




「眠れる森の美女」

ヨーロッパの童話。ペローやグリム兄弟の童話集に収められており、内容の相違点など色々あって、なかなか興味深い。しかし、ここでは共通点に注目したい。


眠りに落ちた王女のいるお城の周囲の茨が急速に繁茂し、お城は茨の森で覆われてしまい、何人たりとも入れなくなってしまう。そして100年が過ぎる。


さもありなん。


我が家はお城ではないが、庭の手入れという項目が家事のTODOリストの優先順位の底辺にあり続けたことで、今や地面は蔦の根が強靭に張り巡らされており、地中では樹木の根が蔦の根により絡めとられており、地上では蔦が樹木の幹を這いあがっている。庭は蔦の王国。


そこに茨があちこちで猛威を振るい始めており、そのうちに茨の森になること、間違いなし。


そうか。


庭の手入れをしてこなかったことが問題ではなく、この庭は魔法が掛けられてしまった眠れる森なのか!


100年後に魔術が解けるのであれば、それにこしたことはないが、どうやら住人への眠りの魔術は掛けられなかった模様。


昔話が語り部によって伝承されてきたほのぼのさに接した瞬間。この童話が育まれた土壌に今生きているというぞくぞく感。


なんてインテリ風をふかせている暇があれば、庭に出て蔦と格闘しようか。

今日も冷たい空気に春の陽射しがまぶしい。





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