月の出の時間が知りたくて天気予報を見ると、なんと明日は雨とある。外に出しっぱなしの工具や庭に放置した雑草を入れた大きな紙袋を思い出す。雨降る前に何とかしなくては。良く見れば、どうやら午後から雨模様。であれば、今からパジャマ姿で暗闇の中庭に出ていく必要はあるまい、と胸をなでおろす。
このところ朝夕は冷えるものの、晴天続きだったのでうっかりしていた。明日の朝早く、残っている蔦の根っこを掘り起こし除去する作業をしてしまい、軒下に用具や紙袋を片付けよう。
果たして。翌朝、長袖にセーターを着て、ダウンジャケットを着こみ、その上から作業ジャケットを着、しっかりと防寒対策をする。残していた塀近くにぎりぎりに生えている蔦の根っこを掘り起こす。思いのほか苦戦。どうやら粘土質の土らしく、掘り起こしづらいし、根っこを引っ張っても、うんともすんとも言わない。そんなしぶとい根っこたち数本と格闘。
不思議なもので、しばらくしてくると、今まで見えなかった蔦の触手があちこちで這っている様子が目につき、どんどんと作業範囲が広がっていく。
雨が降る前に、との思いが強かったからか、粘土質の土が頑固だからなのか、蔦の根っこがひねくれて、ぐにゃぐにゃと土の中を這いまわっているからか、鍬を振るう肩がこわばり、根っこを引っこ抜く手が痛みを感じる程になってしまった。
取り敢えずは、この辺にしておくか。
頃合いを見計らって終わらないことには、庭仕事には終わりがない。延々と作業は続く。木を見て森を見ず、ではないが、一部の蔦ばかりを見て、庭全体を見ないことが多いので、白い花がちょうど満開になっている林檎の木の様子を愛でに行く。
嗚呼!遠くからは白い花ばかりが目に入ったが、なんと林檎の木の下は蔦の絨毯。やれやれ、明日はここに突入せねば。
見上げれば、空は限りなく青い。雲一つなく、いったいどこから雨雲が発生するのか、と呆れてしまう。
同時に、天気予報を信じてしまったことに、笑いが込み上げてくる。ここの天気予報ほど当てにならないものはない、といつだって皆に言っていたし、そんなこと重々知っている筈なのに。
全く、人間とは単純なもの。いや、私が単純なだけか。青空を恨めしそうに眺めながら、じんじんと重さが増してくる右肩と右腕を擦りつつ、無理はできまいと断念。
今日は、日向ぼっこでもしながら、読みたかった本でも手に取るか。そんな日があってもいい。
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