今年は我が家の庭の林檎が豊作。キッチンの窓から庭に目をやると、真っ赤な林檎が太陽に照らされて、輝いている。
先日は長女バッタが、とても素朴なアップルパイを作ってくれた。パットブリゼをさっと手作りしてしまうのだから感心してしまう。料理好きに育ってくれたことを嬉しく思う。
是非一つ作ってみたいアップルパイのレシピがあったので、以前庭から5つ程採って来た林檎がキッチンのテーブルでおしゃべりをしていた。そう、彼らを美味しく頂かなくちゃ。久しぶりに息子バッタが顔を見せてくれているし、タジン鍋にしようかな。
タジン鍋のレシピは本当に色々あるし、モロッコやチュニジアでも地域によって様々なのだろうなと思う。できれば、タジン鍋の構造をうまく利用した無水・無油で調理したいもの。こんな時は我流が一番。
にんにくを幾つか摺って鍋に敷き、その上に極薄く半月切りした玉ねぎを、ベーコンの拍子切りと一緒に散りばめる。その上に塩した鶏の手羽元を並べる。最近マルシェに出ている大きなキャベツの葉を数枚、千切りにしたものをぎっしりと重ね、先ずは蓋をして弱火にかける。
にぎやかなおしゃべりをしていた林檎たちを摺り始めると、やわらかな甘酸っぱい香りが放たれ、キッチンはますます楽しさに満ちてくる。香辛料を用意しよう。たっぷりのシナモンに、さっと一振りのカイエンヌ。コリアンダーシードとクミンシードはミルで粉砕しておく。香辛料用のミルを買えば良いのだが、ここは珈琲ミルで代用。翌朝の珈琲が意外に香辛料の香り高く、悪くないので良しとしよう。
準備が出来ると、じりじり言い始めたタジン鍋の蓋を開け、摺った林檎、準備した香辛料、ハーブのブイヨンキューブを一粒入れて、さあのんびりと美味しくなってねとばかりに、ゆっくりと蓋をする。
ごくごく弱火ながら、タジン鍋は優秀で、ちゃんとぐつぐつと嬉しい音を立て始め、蓋の隙間からは美味しい香りが立ち上がってくる。ほんの時々、焦げないように底を箸でこすって確認。大丈夫。ちゃんとそれぞれの水分が上手に鍋中にまわって、お肉にも火が通り、ベーコンも姿が分からないぐらいになっている。
タジン鍋に入った具材たちは、それぞれの役割をしっかり自覚し、調和を保ちつつも最高のパフォーマンスを見事に成し遂げてくれる。
さあ、夕食の準備ができたよ。ア、ターブル！
👇 拍手機能を加えました。出来ましたら、拍手やクリックで応援いただけますと、とても嬉しいです。コメントを残していただけますと、飛び上がって喜び、お返事いたします。
にほんブログ村
↑ クリックして応援していただけると嬉しいです
皆さんからのコメント楽しみにしています
こんにちは
返信削除太陽の煌めきの中に、キッチン窓から林檎が見れるなんて良いですね。ふとした瞬間など癒しさえも感じます(笑)。娘さんの手作り、羨ましいです。
私のところの娘は、自分で料理しても美味しくないからと自炊に身が入らず、料理に興味はありながら今一つで、週末帰宅した時にスイートポテト作ると言いながら、保留にしたまま帰りました。つまった時間を考えると、彼女に。。タジン鍋を購入しようかと考えます。私の方がタジン鍋選びに時間が必要ですが。。レンジでチンでのタジン鍋は意味ないのでそれ以外ですが、、タジン鍋とレシピ本をプレゼントです。週末、クリスマス前倒しで質の良い長く着れるカーデガンを寒くなる前にプレゼントしたばかり(笑)、。。娘と服の色違いなどもしたくない私ですが、実用性あるものだったので二枚買いました。彼女が芯から喜んでいた様子を見てたまには。。良いねでした。
いつの日か、私に手作りアップルパイを作ってくれる日が来れば良いなと思いながら。
クッカバラさん 猫を飼っていますか。
匿名さん、
返信削除こんにちは。
お返事が遅くなってしまってごめんなさい。
自炊をしているお嬢さんがいらっしゃるのですね。一人分の食事を作るのは大変ですよね。お料理に興味がありながら、若い時は他にも興味があって、誘惑もたくさんあって、なかなか料理をする時間がとれないものですもの。
カーディガンのプレゼント、いいですね！我が家の娘たちからは、洋服はママが勝手に買っても着ないので、買わないで欲しい、と言われています。トホホ。
匿名さん、猫は飼っていないのですよ。だから我が家の庭にはお隣さんの猫たちが大勢遊びに来ます。本当は犬や猫を飼いたいのですけど、なかなか踏み切れません。匿名さんは猫を飼っているのでしょうか？
こんにちは。
返信削除それぞれに違う場所から情緒がただよう月の写真などを眺めることにロマンを感じました。
私の甥は毎日学校のお弁当を自分で作っています。もちろん、家庭の事情もろもろあり複雑な気持ちです。自分で買った高いお弁当箱では傾くとお弁当箱に困っていたので、頑張れよとして安いお弁当箱を買って渡したら満足そうに使っています。料理の仕方を教えると挑戦するのは甥の方です。私の手料理を喜んでくれるので、彼が好きなメニューレシピを一人前分量を渡したところ、三人前半の量を一人で食べるところを発見した時はかなり驚きました。単純さにも笑いました。彼の学校行事がある時は、私がなるべく作って持たせますが、きれいに食べてくれます。彼が好きではないものを一度はずらりと並べるいたずらをしたいですが回数的にできていません(笑。。
今の時代、男も料理できた方が身のためになることもあるので頑張ってほしいです。
クッカバラさんは娘さんたちと買い物はされませんか？娘さんたちの年齢を考えるとわいわいがやがやと買い物できるので、時には自分も気に入る服選びも良いですよ。年齢的に若さを足してもらわないと(笑)上がりません(笑)
包丁選びはママでも。
やはり、猫たちはお隣でクッカバラさんのところが好きで寄って来るんですね！！
私は小さい頃は猫を触っても大丈夫でしたが、たまにアレルギーがでるので撫でません。二回ほど、猫を飼う家に住んでいましたが、撫でたりしないのに猫が異様に懐いていました。五匹いた家の二階に間借りをしていた時は、道端で猫と会うと私を呼んだり、猫が帰宅したら私に帰ってきた合図したり、そのうち私の帰りを道端で待ち伏せして歩調を合わせて歩いたり、私の目を盗んで私のベッドの上で至福の境地だったり。。 飼い主の家族一人が猫を呼んでも猫たちは全く反応しないのに、私がねこちゃんたちを呼ぶとズラリと必ず来たり、飼い主と言語が違うのに私の日本語を理解していると飼い主も驚いていました。国境がない良い意味でのグローバルな猫でした。
お隣の猫たちは、クッカバラさんがお隣さんで喜んでいることは間違いないでしょう(笑)
私は生き物を飼う余裕がないので、飼いません。室内飼いもしたくない、だからといって屋外飼いも大変なので、命をあずかるからにはできるだけ尊重してあげたいです。
匿名さん、
返信削除こんにちは。
頼もしい甥っ子さんですね。3人前半の量を食べてしまうあたり、いいですねぇ。高校生の頃、我が家のバッタ達も本当によく食べていました。懐かしいです。甥っ子さん、苦手な食べ物でも、きっと匿名さんが作ってくれたものなら、嬉しそうに頑張って食べちゃうような気がします。
匿名さんは猫語を話すのですね。ふふふ。しかし、猫を5匹も飼っているお宅というのも、すごいですね。皆ぞろぞろと揃ったら壮観ですね。
そういえば、遠い昔、オーストラリアに高校留学をしていた頃の話です。確か地元の慈善事業関連でBBQパーティーがあり、招待されて、知らない人たちのところでしたが、出掛けて行きました。BBQパーティーをホストした家庭で、犬を飼っていたのですよね。可愛くて、犬と遊んでいたら、「犬となら会話が理解できるもんね。」と地元の高校生に冗談を言われ、反応できずに固まっていたら、「ごめん、意地悪だったよね。」と言われ、余計固まってしまいました。本当のことだったのですよね。地元の高校生たちとの会話なんて、ちっとも弾まずに、おしゃべりなんかもせず、ひたすら犬と戯れて誤魔化していたのですが、見破られてしまったのです。私、何してんだろ、って思って哀しかったなあ。
あの頃の自分があるから、今の自分があるんだなって思えることの一つです。匿名さんの猫との会話で、全く違う内容ながら、ふと思い出してしまいました。
そうそう。我が家にはハリネズミ君も遊びにくるのですよ。動物たちを飼わなくても、庭に遊びに来てくれるので、ありがたいです。私も室内飼いには抵抗があります。おっしゃる通りに、彼らの命、尊重してあげたいです。