2022年5月19日木曜日

薔薇の花園

 





今年は春から速足で初夏に気温が移っているからだろうか、我が家の庭では薔薇が見事に咲き誇っている。庭の奥で、これまで雑草が蔓延っていた場所でも、息子バッタが大いに活躍し雑草伐採をしてくれたことが奏功してか、大輪が数多く咲いている。


キッチンの窓から、庭の奥でローズ色が優し気に新緑の風になびいている様を見ると、うっとりとしてしまう。正に薔薇の花園ではないか。純白の薔薇もどんどんと蕾を増やし、膨らんでいる。これは昨年は見られなかった光景。


ミラベルの木の近くのクリーム色の薔薇は、今年も楽しませてくれているし、お隣さんとの境にある垣根のそばの深紅の薔薇や、小粒の野薔薇たちも、勢いを増して咲き誇っている。玄関アプローチでは、レインボー色の薔薇も大輪を咲かせているし、道路前の垣根で藤が弦を伸ばし始めている場所でも、ピンクと赤の薔薇たちが賢明にたくさんの蕾を膨らませている。


今年は薔薇の当たり年なのだろうか。


子供時代に読んだ「秘密の花園」を初めて手にした時のことを思い出す。「秘密」という文字に淫靡さを感じ、なんだか悪いことをしているような、背徳の行為に愉悦を感じている自分に戸惑ったことを覚えている。文字に意味を見出し、想像を膨らませる。優等生気取りの時代だった、いや、本当に田舎の単純で純粋で真面目な子だった自分を懐かしく思う。



ちっとも優等生ではないけれど、単純で純粋でいたずらっ子のトンカが、隣で急に吠え出す。太っちょ鳩君たちに、大好きなさくらんぼを食べられちゃうのがお気に召さないのか。大丈夫、さくらんぼの木を見てごらんよ。まだまだたくさん赤い実がついているじゃない。あんまりたらふく食べるとお腹を壊すし、今は鳩さんたちに楽しんでもらう時間でいいじゃない。


分かったのか、分からないのか。熱い目でじっと見つめ返すトンカ。トンカの情熱にどこまで応えられるのだろうか。胸が締め付けられる思いがした途端、トンカの目がふっと閉じ、やわらかな寝息が聞こえ始める。



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