夜中、暑苦しいわけでもないだろうのに、目が覚めてしまった。どうやら珍しく蚊がいたようで、腕や足が痒い。気休めとは思いつつも、洗面所に歯磨き粉を取りに行き、ペーストを少しだけ部屋のランプの台に塗り付ける。こんなことなら、就寝前にしておくべきだったな。
そして、ふと携帯を手にしてしまう。夜中に携帯を見ることは良くない、とは知りつつも、ついつい見てしまう。そして、ニュースやら、メッセージ、時には動画さえも見てしまう。
と、その日は末娘バッタからのメッセージが入っていた。しかも、今さっきもらったばかり。機内モードにしていたので、時刻はオンにした時のものなのかとも思うが、いやそうでもなさそう。
漸く年度末の試験が終わったからと、友人の引っ越しを手伝ってパリに行っている筈だった。恐らく、羽目を外してパリの暮れない夜を楽しむんだろうと思っていたが、どうもそうもいかなかったらしい。セーヌ川沿いを歩いていて、おっちょこちょいにも躓いて小さな五寸釘に腕をひっかけ、かなり出血したらしい。
友人のアパートで消毒してもらったものの、一応見てもらおうと行った近所の薬局で、かなり傷が深いので救急病院で縫ってもらった方が良いとのアドバイスをもらう。そこで慌てて最寄りの救急病院に向かうも、気温も穏やかな中々暮れない夜のことで、緊急患者がひっきりなしに救急車で運ばれてきて、末娘バッタの傷は深く、縫合処置をすることになったものの、優先順位が低く、後回しになってしまっている、とのことだった。
一瞬にして目が覚め、のろのろとしていた思考回路がフル回転する。パリだからなのではないか。今から迎えに行って、こちらの田舎の病院で診てもらってはどうだろう。そうメッセージを送ってやると、大丈夫とのこと。
大丈夫、か。
せっかくのバカンスの第一日目にケチがついてしまったが、バカンスの日で良かったと思わねばなるまい。試験に臨めなかった日には、泣いても泣ききれまい。結局朝まで一睡もできずに、待合室で声を掛けられるのを待っていたとか。いやはや。
掛けまくも畏き 伊邪那岐大神
筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に 禊ぎ祓へ給ひし時に 生り坐せる祓戸の大神等
諸々の禍事 罪 穢 有らむをば
祓へ給ひ清め給へと 白すことを聞こし召せと
恐み恐みも白す
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