森の結界が解けたのだろうか。
先日はトンカと森に遊びに行った長女バッタが、ママの言っていた沼を見つけたよ、と写真を見せてくれた。確かに、最近は迷うことなくたどり着けるようになってしまっていた。それはそれで、悪くないか。そう思いながら、夕立の後の乾いた大地が水を吸って精気を取り戻し、濡れそぼった草木が風がそよぐ度に雫をぷるぷるとまき散らす夕方、沼に足を運んだ。
夕立のお陰だろう。沼はいつも以上に膨らんで見え、鬱蒼とした木々の隙間から入り込む、夕方にしては強い夏の太陽の光線は眩しい程だった。
と、沼の奥の方で水の弾けるにぎやかな音がした。それまで目の前の沼の縁で駆け回っていたトンカだったが、私が写真を撮っている間に沼の縁をたどって奥まで行ったのだろう。臆病なのに好奇心がそれを上回ったのか。沼から逃れようにも、底なし沼の体をなしているのか、随分と難航している音が続く。漸く十八番の跳躍力を使って、飛び出してきた。
水一滴身体にかかることを厭うのに、身体ごと沼の中に入り見事にずぶ濡れ状態。どんなに体をぷるぷると震わせて水気を追い払おうとしても、どろんこ状態に変わりはない。生まれて初めての汚れ方。手足を拭くのさえ、毎回這う這うの体なのだから、どうしたのものか。
本人も不甲斐ないと思っているのではなかろうか。どろんこの姿に思わず笑みがもれてしまう。
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