雲一つない快晴。末娘バッタが吟味、厳選した景観が素晴らしいとの触れ込みのコースを歩く。一面のトウモロコシ畑であったり、麦畑であったり、鬱蒼とした林の中であったりと、指示を読み、地図を睨み照らし合わせながら進む。
早とちりをしたり、思い込み激しく突き進んだり、次の読みが浅かったり、何度か迷ったりしながらの行程。全て末娘バッタに任せてあるので、彼女の思考回路が如実に分かるような気がしてしまう。
指示は何度も読み返し、間違いなく理解し、地図と照らし合わせて完璧を期すべし。と、思うが、嫌味になるので言わないでおく。本人が一番身に染みて分かっているだろうと思うからだが、実はどうなのだろうか。あまり堪えていないように思われるが、どうだろう。
嫌味を言わず、怒らず、笑顔で。そう自分に言い聞かせ、彼女のガイドで歩く。
海岸線の山間にコンクリートの地下牢のようなものがあるので、なんだろうと呟くと、末娘バッタが第二次世界大戦時のナチスが建設したバンカーだと言う。思わず足がすくんでしまった。
「ノルマンディー上陸」の歴史の跡がしっかりと残っていることに、今更ながら驚いてしまう。日本のお城でも、お堀があったり、大砲があったり、鉄砲をのぞかせる場所があったりと、戦場としての面影はあるが、生々しさはない。
何故だろう。突然にして第二次世界大戦時の戦闘の跡があちこちに見え始めてしまう。
素晴らしい景観の高台に出る。そこからの眺めは最高で、白亜の岸壁とコバルトブルーの海のコントラストが美しい。当然ながら、ナチスはそこに監視所を設置。その上に立って、真っ青な空と対峙する。
この地には多くの教会があり、英国の戦士の墓地がある。
真っ赤な太陽が水平線の向こうに消えてなくなるまで、静謐な時間に感謝しながら、じっと佇んだ。
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