思わず足を止める。
枝に鈴なりについた花穂の先々から、ビロードのような銀の艶艶とした綿毛がのぞいている。
あまりの立派さに茫然と立ちすくむ。
家人はその存在さえも知らないのか、辺りは雑草でうっそうとしている。
一枝だけ失敬しても、罰はあたらないぐらいの大木で、どの枝も見事。
ぱきりというより、しなりとする枝のようで、剪定鋏が必要に思われる。
夜間の外出は禁じられているので、早朝にでも、こっそりと鋏をポケットに忍ばせて、一枝いただきに参上しようか。
未だ日の出ていない暗い道で、花穂の銀色が月明かりに光ってしまうだろうか。
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