ママ、ハグ。
朝起きてきた末娘バッタがもじもじと近寄ってくる。
生意気なことを言っても、愛いヤツよ。
野性に戻された大きくなったライオンが、赤ちゃんの時に育ててくれた人間を覚えていて、ネコのようにじゃれつく様子を思い浮かべて欲しい。末娘バッタとのハグは正にそんな感じ。でっかくなった図体でがっしりと抱きつかれる。
ほら、今日は良いお天気よ。見てごらん。彼女が窓の外を見ることができるように、ハグし合いながら、ぐるぐると回る。
と、突然、不安と悲しみの感情が彼女の体からどっと押し寄せてきた。霊感などちっともないので、初めてのことに驚いてしまう。起きたばかりの彼女の身体はぽかぽかに温かいし、ほっぺはとっても柔らかいのに、どんどんどんどん悲しみが流れてくる。
そうか、そうなのか。そうだよね。いいよ、いいよ。ママがしっかりと受け止めてあげる。
できることなら、彼女の不安と悲しみの感情をすべて吸い取ってしまおう。
そう念じながら、しっかりと柔らかに抱きしめる。
身体を離した時、ちょっと心配をして彼女の顔をそっと覗いてみると、すっきり爽やかな顔をしている。
さっきの感覚は勘違いだったのだろうか。
春のおだやかな陽に連翹の黄色がまぶしい。
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