思い込みの激しい性格は親譲りなのだろうか。
長女バッタが前庭にある連翹を裏庭のお隣さんとの境界線上に植えたいと、根っこ付きで山吹色の花が眩しい小ぶりな枝を掘って、裏庭に植えていた。
同じ日に、蕾のついた枝を一凛差しに入れサロンのテーブルに置いていた。
蕾のついた枝を手折るなんて、一体どこから失敬したのだろうかと思うものの、本人の弁では、心配なので挿し木もしてみて、根が生えてきたら植え替えるとのこと。
我が家の庭からとった枝ならいいか、と簡単に思い、急に春めいたサロンに目を細めていた。
雨が数日降ったことが良かったのか、裏庭に植えた小さな連翹は健気にも山吹色を一層濃くして咲き続けている。どうやら、根がちゃんと張った模様。
サロンのテーブルにある花瓶の小枝も、ちゃんと水を吸い上げている様子で、瑞々しい。
そして、遂にある朝、膨らんだ蕾から花が零れ咲いていた。
と、どうだろう。白い可憐な花びらではないか。
どう転んでも、これは連翹の花ではあるまい。良く見てみると、枝も連翹とは違っている。
驚いたのは長女バッタ本人。間違いなく同じ木から枝を分けたと主張して譲らない。確かに、前庭の連翹はかなり大ぶりな株だし、梅や桜、プラムやミラベルといった白い花をつける木は裏庭にしかなく、前庭にはない。
はっはーん。犯人はママだ!
長女バッタが嬉しそうに私を見る。どうやら、私がいたずらをして、枝を交換したことになってしまっている。
そんなこと、していませんって。
こんな不思議なことがあるものか!とばかりに、大騒ぎをする長女バッタ。
彼女のことだから、裏庭で蕾のついたミラベルの小枝でも折ったことを忘れてしまったのだろう。
或いは、本当に、誰かのいたずらなのだろうか。だとしたら、、、。太陽の光をまとった春の風が頬をやさしくなでてゆく。
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