ああ皐月 仏蘭西の野は 火の色す
君もコクリコ 我も雛罌粟
与謝野晶子 恥じらいもなく堂々と愛を歌い上げる情熱の塊。
柔肌の 熱き血潮に 触れもみで 寂しからずや 道を説く君
これを読んだときは鳥肌が立った若かりし頃。自分の晶子のようでありたいと憧憬の念を抱いた。ややもすると感情が先走る我が身を正当化する思いだったのかもしれない。
愛する人のもとなら、どこにでも行けた。どこにでも行った。即断できた。障害はむしろ挑戦という甘い刺激に思えた。
不思議なことに、今回初めて、自分を恋しく思って、日本から飛び出してきた晶子を迎えた鉄幹に思いを馳せてしまった。情熱ほとばしる愛の塊。彼女を迎えた時、どんなに愛しい思いだったか。同時に、彼女の気迫に戸惑いはしなかっただろうか。
仏蘭西の野は今も火の色に燃えている。
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