今回のトレッキングルートの中で、最初の山が距離的に8キロ程度となるパクディンからナムチェへ到る道だった。出発地点のパクディンは標高が2 610 m程度だが、到着地点のナムチェは標高が3 440 mとなる。しかも、2本の吊り橋で有名な「ヒラリーブリッジ」を過ぎてからナムチェまで、一気に高度差600 mの急な上りが待っている。
朝早く出発し、途中でランチをとり、その後午後を使い一日かけて歩いて行くことになる。Rajさんは朝から「ビスターレ、ビスターレ」を連発し、マイペースでゆっくり行けばいいのですよ、と我々の気持ちをほぐしてくれていた。
ポーターさん二人は既に荷物を取りに来ていて、我々よりも2時間も3時間も早くナムチェ入りを果たすという。Rajさんは我々と一緒のロッジに泊っていたが、ポーターさんは彼ら専用の宿があるとのことだった。Rajさんにしても、ロッジの大部屋で所謂雑魚寝をしていることは、その後分かることになった。
これは私の想像以上のなにものでもないが、恐らく旅行会社からガイドに一定額が支給され、その中でガイドがポーターを雇い、顧客のリクエスト(トイレ付、個室、など)に沿って部屋を選び、ロッジと値段交渉しているのでないか。そして、ポーターも支払われた額の中で自分たちの宿代、食事代を出しているのではないか。
従い、彼らにしてみれば簡素な宿で出費を抑えれば、それだけ懐が暖かくなるということだろう。
そして、これまた私の想像の枠を超えないものではあるが、恐らくはロッジにおけるガイドの食事代はロハではあるまいか。ガイドは顧客を連れてくるので、キックバックの一環と見ることもできよう。というのも、ガイドの食事は通常厨房にて、夕食は顧客の食事が終わってからであり、前述しているようにガイドは顧客から注文を取り、配膳などの業務を担っていた。
さて、横道にばかり話題がそれてしまうと遅々として歩みが進まない。ビスターレとは言いながらも、さすがに本題に戻らねば。Ammaこと母上、巫女こと相棒、ガイドのRajさん、そしてカメラマンの私の一行は、シェルパ族の里と言われるエベレスト街道にある最大の村、ナムチェバザールを目指して元気よく宿を出た。以後、Amma、巫女、Rajにて敬称省略。
丁度山々に朝日の鋭い光線が走り、空の色がどんどんと明るくなっていく時だった。太陽の光がもたらす陰影は、息を呑む程美しく、カメラを構えながら興奮していく我が身を抑えきれなかった。
従い、自然に私が隊のしんがりを務めることになり、先頭にRajと巫女、そしてAmmaとなった。そして、その後これまた自然と巫女が先陣を切り、RajがAmmaのペースメーカーとなり、しんがりは引き続き私、といった順で進んでいくことになる。

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